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2022年1月~2月(学校給食提供のレポート)
公開日:2022.05.21


小学校の様子 (2022年1月)
北部ムジンバの新学期は、2022年1月4日から始まりました。
最初の学期は、3月11日で終了となっております。
2021年の3学期に使用された量と1年生向けの量を推定したデータを基に、21,000㎏の給食用のパーラーを発注し、小学校2年生から8年生(Standard 2 – 8)のために、提供しました。

最終的な1年生の入学者数は、1学期が始まってから約2週間後に確定します。
その数は、現地スタッフの予測よりも、少なかったようでした。
KanyerereとChabereという場所で起こった大雨が原因で、通常2日間かかる給食の配達は、中止になってしまいました。
そのため、12校あるパートナー小学校のうち、KanyerereとChabere小学校は、受け取りが遅れてしまい、1月17人なりました。

小学校への給食支援についての概要

幼稚園への支援
南部のチロモニ地区にある幼稚園は、2022年1月4日から新学期がスタートしました。
2021年の11月、12月の幼稚園への登録者数を基準にして、2021年12月28日に、2022年1月から使用する給食の発注を実施しました。
遅れは少々生じましたが、2022年1月6日には、幼稚園に分配をすることができました。
1月7日には、パートナーシップを持っている幼稚園の全てに給食の提供が完了し、その後の金曜日から、実際の食事の提供が実施できるいることを、確認できています。場所によっては、給食を提供するボランティアの確保が追い付かず、1月12日、もしくは13日まで配分が実施できなかった学校もあったようです。

幼稚園の登録者数は、私たちの予測よりも低い状態でした。
通常、現地スタッフは毎年の平均的な登録者数で、給食の配分数を決めています。
現地のスタッフは、結果として2,080㎏の配分となりました。(確保していた量は4,820㎏)
1,000㎏は、各幼稚園の倉庫に対して、保存することにしました。

小学校への給食配分
2022年2月10日、2月と3月分のための給食配分を、現地スタッフは実施しました。
12校ある小学校のパートナーのうち、6校は2月10日、その残りの学校は、11日に受け取ることができました。
ちょうどその配分している時期に、せいぼは6周年を迎えました!
こちらから、関連記事を見て頂けます!

全体として現地スタッフが配分した量は、17,700㎏となりました。
2022年2月14日から、9校の学校がスタートする予定でしたが、Chabere小学校は2月15日、Kabukuは17日、Chamngulubeも17日となりました。
配分した食糧は、3月10日までに子供たちへの分配が終了になる予定で、学校の学期も11日に終了となる予定でした。

予想よりも配分量が少なく、余った分に関しては、同じく北部で展開する幼稚園(CBO)であるKurya Ndiko Ukuに配分しました。
上記で紹介をさせて頂いた給食配分に関連するデータは、以下となります。

保育園への食事の分配
2月の南部チロモニ地区への配分については、1月までで在庫としてあるものを使用できるため、特に新しい発注はしませんでした。
1,485人の新しい入学者数は、実際には予想よりも大幅に少なかったことが、原因として挙げられます。
また、2021年12月に発注した在庫の1,000㎏分を、1月には該当の幼稚園には貯蔵をしてある関係で、2月以降も対応が可能となります。

保育園への給食配分の要約

補足事項 2校の保育園には給食配分が行きわたらない状態がありましたが、特に追加発注は必要なく、1月の段階で予想していた新入生の数が少なかったため、在庫は配分する上で足りている状態です。

保育園で傷んでしまった食事について
2021年の12月頃に給食を発注したため、2022年の1月に使用する上では、それらが傷んでいたこともありました。
Faeza幼稚園では、1袋にウジがわいてしまい、Bizzy Bee保育園でも4㎏のパーラーに対して、同じ問題が発生してしまいました。

さらに調査をしたところ、Agape保育園から40㎏のパーラーを、不衛生が問題で回収することにしました。
せいぼの事務所でも、25㎏分のパーラーが、十分に密封をされていなかったことが判明しました。
こうした事態があったため、食事を提供しているサプライヤーとの話し合いが必要な場面もありました。

小学校での薪の分配の様子

2月の食事の分配とその登録状態についての要約

Makapwa CBCCの成長 2022年5月
公開日:2022.05.20

2021年5月、Makapwa CBCCについて、ご紹介をさせて頂きました。
そしてその後、6月には皆さんにMakapwaのご支援についてお願いをさせて頂き、山間部のコミュニティのCBCCが再建され、活力を得ることができるように、活動をしてきました。
その後、Makapwaのコミュニティは、崩壊した教室を立て直し、元の状態に戻っていきました。
昨年の様子については、こちらからご覧頂ければ幸いです。

現在も、Makapwaの共同体は成長を遂げており、皆さんに今後、さらなるアップデートをお届けできればと思います。
こちらの記事では、以下で現在の写真を、皆さんにご共有ができればと思います。






ここまで進むことができたのは、日本からご支援を頂いた皆様のおかげです。
そして特に、静岡県の私立学校である、静岡雙葉高等学校(Shizuoka Futaba Catholic High School)の皆さんからは、多くのご支援を頂きました。
静岡雙葉高等学校様の活動については、こちらからもご覧ください。

これからも、どうぞよろしくお願いします!

せいぼキッズの身長、体重測定 (2022年3月~4月)
公開日:2022.05.06

2022年3月~4月、せいぼの現地スタッフは、せいぼキッズの成長のモニタリングを行いました。
せいぼキッズとは、南部のブランタイヤにて特に貧しい家庭にいて、地域の保育園の支援で、受け入れをして頂いている子供たちです。
69人の子供たちが「せいぼキッズ」として登録をしており、その内の66人が今回は測定の対象として、実施をすることができました。
3名の女の子の家庭に関しては、1名は計測を拒否する形となってしまいました。
残りの2名は、5回せいぼのスタッフが計測の機会を持ちましたが、現場に来ることができませんでした。

今回計測することで、一部の子供たちは更なる支援や測定が必要になりました。
その中には、「比較的な低体重状態」(moderately underweight)になっており、さらに他の子供たちでは、低体重(underweight)や、moderately wastingという状態で、身長に対して体重が軽すぎる状態になっている子供たちがいました。

CBCCのモニタリングの様子
せいぼキッズへのモニタリングに加えて、9つのCBCCにいる子供たちに対しても、身長や体重のモニタリングも実施しました。
それぞれのCBCCに対して、3回ずつ訪問をしておりました。
前もって告知をしても、なかなかすぐには集まることが難しいため、3回の実施が必要となりました。
Mwayi CBCCなど、山間部のCBCCなど中心に、いくつかのCBCCは、子供たちの生年月日などのデータは提供はできませんでした。
そして、あるCBCCは、子供たちの測定に関して、拒否となってしまったところもありました。

測定内容のまとめ
以下が測定内容のまとめのグラフとなっています。
見て頂くのに必要な用語として、以下のような点がございます。

WA: 年齢に対する体重(Wieght for Age)– こちらを基準にして、「低体重」か、「過剰体重」かの判断が可能です。

HA: 年齢に対する身長(Height for Age)– 衰弱度の目安となります。
WH: 身長に対する体重Weight for Height– 栄養失調度の目安になります。

色の意味について: (中間度合), (通常よりも少し低度) & (通常よりもずっと低度)。

井戸開設への希望 (Makapwa-Kajawo)
公開日:2022.04.22


4月5日、Makapwaの近くの井戸のために、適切な場所を探す作業を実施していました。
その結果、発見した場所は、新築したMakapwa保育園の近くで、水源として期待ができそうな場所です。
Makapwa保育園があるKajawo村は、舗装された道路がないため、穴を掘るドリルを搭載したトラックが、安定して通れる場所であることも、大事な条件となっていました。

最初に行った調査は、電極を埋め込むための適切な場所を探すことも含まれていました。
磁力を含んで棒を土に入れて、地面の状態を確認する作業も、正確に行うことができました。
こうして、適切に情報を集めた後、実際に穴を掘ることができ、30mの堀った後、水を掘り当てることができました!
時期によっては、水が出る位置なども変わるため、55mまで掘る予定です。
是非、現場の様子を、以下の動画からもご覧ください!
Makapwaのこれからが楽しみですね!

Kajawo村-Makapwa保育園の水源(2022年2月)
公開日:2022.04.11


2022年2月、せいぼの現地スタッフはKajawo村に訪れて、Makapwa保育園の様子を視察しました。
Cyclone Anaがちょうど過ぎ去った後になっており、被害を残していました。
Kajawo村では、道が悪い状態になっていて、水で浸かってしまっていたり、ぬかるんでいたりして、状態が良くありませんでした。
スタッフは、何とか歩いて移動ができましたが、気になったこととして、水の衛生状態と学校給食の調理状態が挙げられました。
そこで村のコミュニティに、実際に水の提供状態について、聞いてみました。
そこで、様々な課題が分かりました。
以下の動画では、その課題の現状が分かりやすく説明されています。

せいぼの学校給食は、安全に水に支えられる必要があります。
以下の動画を是非ご覧頂き、さらにご支援にご関心を持って頂いた方は、こちらから実際のご寄付も可能です。
これからも、どうぞよろしくお願いします!

Makapwaへの井戸の支援
公開日:2022.04.06

NPO法人せいぼでは、学校給食とそれに関わる支援を、保育園、小学校に対して実施をしています。
今回は、その中でも、以前こちらでもご紹介した、Makapwa保育園(現地語で「見捨てられた場所、使用できない場所」)の井戸の設置計画について、紹介をさせて頂きます。

彼らのMakapwa共同体は、山間部にあることで、支援を受けるのがとても大変な状態でした。
しかし、皆さんの支援に支えられて、NPO法人せいぼの現地スタッフは、学校給食提供を続け、こちらからご覧頂けるように、共同体自身も大きな成長を遂げることができました。
2021年10月には、現地の共同体の人々のインタビューも、こちらで共有させて頂きました。
一方で、2022年の早期の段階では、まだ建物などの十分な整備は整っていませんでした。
一方で、Makapwa保育園の教室としては、活用はされており、子供たちも滞在ができています。
こちらの短いビデオで、皆さんもこの保育園が位置しているKajawo村周辺の様子、そして保育園に至るまでの道のりを、見て頂くことができます。

こうした状況の中では、現地では少しずつ共同体が進化しており、トイレの建設、保育園の教室の壁の塗装などが完了しました。
ここまで成長できたのは、Makapwa共同体、村の人々の協力、そして日本の皆さんのご支援があったからです!

しかし、Makapwaはそれでもまだ課題を抱えている状態です。
2022年2月、私たちスタッフは現地の人々が給食を作ったり、日々の生活で使ったりする水を汲みに行く際に、同行しました。
その中で分かったのは、476もある家庭が、小さな急流から水を取り、生活をしていることです。
こうした状況は、見過ごすことはできず、私たちも何か支援をしなくてはいけないと感じました。
その水源の様子と、今後の予定について、下記で紹介をしていければと思います。

たしかに、マラウイでは都市に近くにあったり、比較的都心部に近かったりする保育園などは、水源が現在安定していることが多いです。
一方で、山間部や田舎部にある学校は、今でも安定した水の供給がされていません。
そして、Makapwaは特に人が入るエリアではないこともあり、長期間の間水の供給がなかった状態でした。
こうした状況は、特に深刻と言えるでしょう。

マラウイでは、水源は周りの家庭、村全体が共有して使用するものです。
そうした点もあり、私たちは現地のスタッフと相談した結果、Makapwa保育園だけではなく、Kajowa村全体のために、井戸の設置を実施することにしました。

そこで、皆さんからもご支援が必要になっています!
現在、村のどの場所が井戸を掘るのに適しているかについて、調査をしています。
そして、井戸が今後設置されることで、村全体の水源んの確保が現実的になります。
幸いなことに、該当の共同体は谷の下に位置していて、地下からは水を十分に引くことができます。
その結果、一年中水の供給ができる可能性が高いのです。

さらに、現地には井戸を維持していく上でも課題もあります。
メンテナンスなどは、常に問題となることが多いです。
そこで、私たちは井戸を掘るためだけの支援だけではなく、ソーラーパネルと水のタンクの設置、そしてその管理費についても、支援を考えています。
こうすることで、長期的で持続可能な支援に繋げていければと考えています。

上記のような計画は、それなりのコストもかかります。
しかし、水は生活の上で欠かせない最も大事な要素であり、さらに学校給食支援団体としても、支援が欠かせないものです。
以下で、支援が必要な具体的な内容について、ご覧頂けます。

(上記の画像は、ソーラーパネルでポンプを動かし、ウォータータンクで水を貯めるイメージを表しています)

この井戸、そしてタンクの設置をすることで、水道を通し、蛇口も設置します。
そうすると、村全体の人々が、水源を訪れることなく、楽に水を取ることができます。
これらの工事は、関連協力会社と契約をしたのち、すぐにとりかかる予定です。

皆さんとともに、マラウイの共同体を大きく変えることができます。
そして、学校給食の促進も大きく進みます。
支援を必要としている子供たち、そして家庭の皆さんに、皆さんのご支援を届けることで、世界を大きく変える一歩を作っていければと思います!
こちらから、直接ご支援も可能です。
これからも、どうぞよろしくお願いします。

Malawi- Music, Charity & Love!
公開日:2022.01.12


Mr. Giddes Chalamandaさんというマラウイの伝説的なミュージシャンを紹介したいと思います!
彼は現在91歳ですが、1930年に南部で生まれ、’Agide’という名前で地元では愛されました。
彼の有名な曲で、’Buffalo Soldier’という曲があり、それは彼のアメリカにいつか行きたいという夢が歌われています。
そして彼の夢は、86歳の時に現実のものとなります。
彼は歌をアメリカの議会図書館で披露することになりました!

もっと驚きなのは、彼の夢が地元のマラウイのファンによって、実現したことです。
Patience Namadingoという彼の地元のゴスペル歌手とコラボをすることで、Tiktokでその歌手との動画を配信し、多くの人々が見ることで有名になったのです。
そのビューアーの数は、なんと7,000万回再生で、マラウイのアーティストの中では歴史上もっとも多い閲覧数となりました。

せいぼは直接関りはないのですが、彼のビデオを撮ったのが、同じ敷地であるビーハイブ職業訓練センターで働いているSam Sozelaさんで、私たちは彼のことをとても誇りに思い、スーパーマーケットを彼の出身の村に建てました。
それが開店する際に彼を招き、実際に鍵を渡して贈り物としました。
その様子は、こちらから見て頂くことができます。

マラウイのユニークな音楽の歴史について、是非これを機会に知って頂き、せいぼの働いている場所にあるビーハイブの活躍も、是非知って頂ければ幸いです!
彼の実際の動画は、こちらからご覧いただけます!

2021年 せいぼの年間報告
公開日:2021.12.21


2021年は、2020年に続き、マラウイでもコロナウイルスの影響が大きく、多くの試練がありました。
感染者は爆発的な大きさではなかったですが、経済には大きな打撃も与えました。
例えば、年間で燃料の値段は、27%も向上したというデータがあります。
詳細は、こちらからも、ご覧いただけます。

また、National Statistical Office of Malawiによれば、2021年11月には、食糧費用が約12%向上したというデータがあります。
せいぼが給食を届けている家庭からの情報からは、1日1食摂るのにも、多くの苦労を強いられる状況です。

2021年のせいぼの活動のハイライト
(最後にpdfでまとめを載せさせて頂いています)

2021年の学校の閉鎖

2020年から、せいぼがパートナーシップを持っている学校は、政府の方針で閉鎖となっていました。
しかし、その後状況を見て開放しつつありましたが、再び強い規制により、政府から2021年1月に閉鎖を要求されてしまいました。
こうしたコロナによる先が見えない状態から、スタッフも十分に仕事が続かず、辞めてしまっていったり、学校の運営が困難になったりと、多くの試練がありました。
その結果、2021年3月までは学校は全面閉鎖になり、約800万人の子供たちが学校に通えない状態が、7か月も続いたことになりました。

2020年2月から2021年3月の間で、約4.3%の子供たちが、完全に学校教育を受けるのを辞めてしまったというデータがあり、とてもショッキングなデータと言えます。
※参考:Center for Global Development
こうした情勢の結果、マラウイでは教育から離れてしまう子供たちが増えてしまっていて、それに加えて経済的な困難があることとなります。

せいぼは、2021年において、家庭に訪問し、ラジオによる教育プログラムを聞くように促しながら、特に貧しい子どもたち、そしてその両親を見てきました。
家庭への食事配布を再開した背景には、2021年に入った再度、学校の閉鎖があったことが挙げられます。
しかし、こうした学校の閉鎖が、政府ができる若い子供たちに対する最大限の安全措置になっています。

一方で、こちらの記事で書かれているように、家庭の子供たちが十分な教育を受けられていません。
自宅にいることで、手伝いなどで忙しくなり、ラジオを聞いて勉強する時間はほぼありません。
また、残念なことに、女性が10代のうちに結婚をする割合、妊娠する率も増えてしまいました。

第二次世界大戦後、学校給食支援を受けたオードリー・ヘップバーンの言葉で、以下のようなものがあります。
「教育というものは、一世代で大きくその社会を変えることができる可能性を持ったものです。なぜならそれは、子供たちを貧困、労働による搾取や病気から離れさせ、知識、才能、そして彼らの力を開花させるための自信を付けることに繋がるからです。」

上記の言葉をせいぼも信じ、学校給食が単に栄養を子供たちに与えるだけではなく、教育の機会を作り、未来を変えることができるように、働きを続けていきたいと考えています。

せいぼの一年間の振り返り

マラウイの一学期

2021年1月、私たちが希望を持って1年をスタートさせました。
2020年3月から、学校給食の提供が止まっていたため、2021年1月は大きな喜びに包まれていました。
しかしその2週間後、政府によって学校の閉鎖が宣言されました。
最初は2週間のみの閉鎖の予定でしたが、その後も継続的に閉鎖となることになってしまいました。

せいぼは、その対応として、家庭への食事配分という形式に切り替え、Malawi赤十字や現地のボランティアとともに、仕事をつづけました。
その結果、2021年1月以降は、こうした食事提供がスタートできました。

一人の子供に対して、5㎏の食事を提供しました。
5㎏は、1人の子供が1学期分の食事が摂れる量となっています。
しかし、最初のせいぼによる食事提供の時期が、マラウイの不作の時期(1月あたりの雨期)にあたっていたため、家族でその食事を消費すると、2週間程度しか持たないのが現実でした。

一方で、全体量としては、7万㎏の食事を家庭に提供することができ、11,974校の学校を回ることができました。
129名のボランティアが関わってくれ、マラウイ赤十字にも食事を提供しました。
さらに、北部のムジンバでは、地区病院に対しても食事を届けることができました。
この時期には、特に日本の寄付者の方、ブルガリア、イギリスの方に助けて頂きました。
本当にありがとうございました!

一方で、マラウイの南部では、保育園が2021年2月21日に再開をしました。
1,000人以上の子供たちが、保育園に始めて通うことになり、温かい朝食を摂ることができました。
その中の39名が「せいぼキッズ」というせいぼが実施する奨学金制度の対象になっています。
食事提供の点では、せいぼは問題なく活動を続けていましたが、現地の保育園は、スタッフが辞めてしまっていたり、コロナの影響で人が長時間離れたことによって、建物が倒壊してそのままの状態になっていたりなど、新たな困難がありました。

そして、2020年において、多くの両親は子供たちを保育園に通わせることができなかったため、その登録数は急に向上することになりました。
こうしたニーズの中で、保育士をさらに養成し、働くモチベーションを付けさせ、現地の保育園が復帰できるように、景品が与えられるコンペを実施しました。
その結果、多くの保育園がそれに参加し、自分のスキルを磨くのと同時に、共同体の中で自分の仕事に誇りを持つことができるようになりました。
2021年4月に始めたコンペと保育士のトレーニングですが、この際も皆さんに緊急支援をお願いさせて頂きました。
ここまで支えて頂き、本当にありがとうございました。
コンペの結果や様子は、こちらから!

マラウイの二学期

2021年5月24日、マラウイの2学期がスタートしました。
せいぼの奨学金制度である「せいぼキッズ」には、新たに22人の子供たちが登録されました。
保育園に通うせいぼキッズの数は、今回で80名になりました。
せいぼキッズ制度の変遷については、こちらもご覧ください。

2021年5月、Makapwa保育園から更新情報が届きました!
該当の保育園は、2016年からせいぼが支援をしていますが、山間部にある関係や今回のコロナウイルスの影響で、教室の倒壊や、保育士の離職の問題などが起こっていました。
その結果、緊急支援を皆さんに募らせて頂き、2021年10月からは、建設事業が活性化しました。
こちらが、当時の様子となっております。
12月現在は、共同体のメンバーが協力して、みんなで保育園をどんどん良くしているのが、目に見えて分かります。

一方で、日本でも多くの高校生たちが、マラウイ産コーヒーの販売によって、協力をしてくれました。
横浜にある私立学校のサレジオ学院では、2020年12月からマラウイについて知る勉強会、コーヒーの販売に関する企画、そして具体的な販売という一連の活動を続けられ、2021年12月までに100万円の売り上げを達成し、寄付に繋げて頂きました!
サレジオ学院様については、こちらの記事もご覧ください。

また、特にMakapwa保育園の支援の際は、静岡雙葉高等学校様にもご協力を頂きました。
こちらの学校様も、今年から支援を始めて下さり、多くご支援を頂いており、学園祭などでは多くの生徒様がマラウイのことを広めて下さり、活動をされております。
こちらの記事から、詳細もご覧ください!

こうした学校の皆様の大きな力添えで、マラウイに対して大きな変化をもたらしてくれています。
学校様との繋がりについては、こちらの記事もご覧ください。

マラウイの三学期

マラウイの学校の3学期は、2021年9月から始まりました。
せいぼは、直接の学校での食事提供ではなく、引き続き家庭に訪問し、食事を届ける形での支援を続けました。
マラウイ赤十字の支援も頂き、6万㎏の食事を11,893校の小学校に提供できました。
こちらから、実際の現地の食事の提供の様子をご覧ください。

12月は、来年から学校給食の再開を検討しているという知らせがあり、せいぼも北部で提供のための準備をすることになりました。
準備の様子は、こちらになります!こうして希望を持つことができ、とても嬉しいです。
せいぼは今後も、学校給食支援を続け、子供たちが教育を受け、大きく成長をしてくれることを願っています。
学校給食は、大きな可能性を持っています。
来年もその力を信じて、日本でも活動を進めていきます。

改めて、2021年もありがとうございました!
これからも、どうぞよろしくお願いします!

2021活動レポート
最後にpdfにて、こちらでレポートを掲載させて頂きます。
是非私たちの活動について、知って頂ければと思います。
引き続き、どうぞよろしくお願いします!

保育士のコンペ:結果発表!
公開日:2021.12.19


2021年は、とても多くの試練のある1年でした。
その中で、多くの保育園、特に共同体が主体で実施をしている子供センターである、CBCC(Community Based Childcare Center)は、コロナの中で保育士の不足、施設の管理の困難さによって、衰退している状態がありました。
保育士も十分な働く気力もなくなってしまい、今まで共同体のためにボランティアをしていた方々も、自分の働く動機が薄れて行ってしまっていました。
そんな中で、せいぼは現地のそれぞれのコミュニティと協働して、保育士にモチベーションを与え、共同体を再生していくために、コンペを開始しました。
この中では、実際に教材や食事の管理体制、保育園の運営全体をランク付けし、競わせることで、働く動機、絆を深めさせること、そして表彰することで、保育士の皆さんの働きの成果に報酬を与え、適切に評価することに繋げています。

12月3日には、そのコンペの結果発表がありました。
保育園の子供たちや仲間が出席し、皆でお祝いをしました。
この記事では、その結果と様子をお伝えができればと思います。

第1位: Mlambe CBCC

ボランティア賞
ボランティア賞は、Mrs. MingolaとMrs. Mpwinyizaに送られました。
25ℓのバケットと、1巻の布が提供されました。
模範となるような保育園の授業を実施して下さっただけではなく、毎日保育園を運営し、管理体制が素晴らしかった点も、大きな評価の対象になりました。

保育園賞
Mlambe CBCCは、多くの先駆的な生徒に対する指導方法を編み出してくれました。
そのため、卒業した保育園生たちは、みんな’school starting pack’と言って、2本の鉛筆、2冊のドリル、そして1枚のマスクを渡されました。
それ以外にも、いくつかの模範的な事業について、ご紹介します。

・制服制度を導入し、子供たちが清潔な洋服で登校できるようにした。
・園庭を整理して、子供たちが安全に使用できるようにした。
・出席率が大きく増加し、その出席の記録も十分正確になっていた。

スタンダード1の準備プランを作成し、毎週金曜日にクラス担任が卒業間近の子どもたちを小学校まで連れて行くことになりました。
小学校では、担任の先生を紹介し、授業を受ける間、子どもたちにつきっきりで指導しました。保育園から小学校まで3km近く離れていることを考えると、これは本当にすごいことです。この活動の結果、子どもたちは将来自分が通うことになる学校を体験し、将来の先生と出会い、小学校へ入学するという概念に少しずつ慣れていきました。この活動を利用した31人の子どもたちは、上の写真の通りです。Mlambe CBCCの皆さん、おめでとうございます。

第2位: Chilingani CBCC

ボランティア賞
4人のボランティアのチームが、今回受賞しました!
彼らは、リーディングの授業を発案し、外遊びの場所を安全に整理しました。
それぞれ4人のボランティアは、商品として1巻の布地と飲み水を保管する入れ物を受け取りました。

保育園賞
賞を受賞したChilingani CBCCの20人の卒園生は、みんながマスク、1本の鉛筆、ワークブックを入手しました。
本当におめでとうございます!

第3位: Tikondane CBCC

この保育園は、以前もご紹介したのですが、2021年には多くのチャレンジがあった場所でした。
しかしその後、大きな改善を見せ、現在保育園としてとてもよく機能しています。
せいぼも、その成長を見て、とても嬉しかったので、この賞は大きな意味を持っています!
ボランティアは、それぞれ布地を1巻プレゼントされ、さらに保育園全体としては、学習用のポスターが与えられました。

こうした、多くの保育園が新たなステップを踏み、困難を乗り越えるために、前に進んでいます。
これからも、皆さんに良い報告ができるように、せいぼは活動を続けていきます!

せいぼとコロナウイルスへの対策(2020~2021年)
公開日:2021.12.18


私たちせいぼは、現地では2020年からの2年間、とても大きな試練を経験しました。
コロナウイルスの中で、現地も今までにない対応を強いられましたが、今回はその二年間を振り返ってみたいと思います。

2020年1月
2019年の終わりから2020年にかけてあった、マラウイ現地の2学期は、通常通り実施がされていました。
そのため、2020年1月から3月は、私たちも学校給食の提供が問題なく実施できておりました。
しかし、その後3月以降は、学校が閉鎖になったことで、子供たちは家庭で過ごすことになり、せいぼも家庭に食事を持っていく必要が生じてきました。

2020年3月
学校は閉鎖になりましたが、せいぼは皆さんのおかげで、臨機応変の対応ができました。
現地の奨学金制度に該当している、特に貧しい家庭に対して優先的に、せいぼのスタッフは家庭を訪れ、それぞれの家庭に20㎏の食事を配分しました。

2020年4月
他の学校給食支援校に登録している学校の子供たちの家庭に対して、緊急支援パックとして、20㎏の食事を配分しました。
このことで、家庭で調理をするためのパーラーは、それぞれの家庭が入手できました。

2020年6月
せいぼが提携している北部ムジンバの小学校の1~4年生に対して、食事の配分を実施しました。
全ての子供たちに食事が配分できなかった点は、課題となっています。
その克服すべき課題の必要としては、小学校の登録者数の名簿管理が十分に行き届いておらず、必要な子供たち、もしくは保護者に対しての配分ができなかったことが挙げられます。
実際には、北部にも子供たちが多くいます。

一方で、南部の子供たちへの奨学金制度であるSeibo Kidsの対象者の家庭に対しても、さらに緊急支援を実施しました。
この中には、25㎏の食事、大豆、石鹸、消毒液などが入っています。

2020年7月
山間部の子供たちの家庭に対して、5㎏の食事パックを提供しました。
6月は86%の子供たちしか食事を受け取れませんでしたが、今回は登録が効率よく進み、名簿管理もしっかりでき、98.6%まで配分率が上昇しました。
Seibo Kids制度の子供たちは、別途に25㎏の食事支援パックを受け取りました。
その他にも、生活必需品を受け取っています。

2020年9月
学校は、警戒しながらも雑賀をしたのですが、学校給食の現地での提供は、この時点では禁止となっていました。
せいぼはその対策として、5㎏の食事パックを、小学校と幼稚園に配分しました。
数組の家族は、コロナの中で子供を学校に出すことを拒んでいたので、学校に行くと食事が受け取れることを喜び、子供を学校に送りだしたということもありました。

2020年10月
9月までの人々の反応を見て分かるように、食事の半分が進むことによって、家庭の子供たちを学校に送り出す率も上がってきました。一方で、コロナの影響で学校を卒業できない子供も増えていました。

2020年の終わり
2020年は、3月の学校の閉鎖より数えて、せいぼは全体で127,980kgsの食事パックを配分しました。
以下がその内訳となります。

保育園への配分
– 食事支援(直接の学校での提供) (4,180kgs)
– Seibo Kidsの家庭への持ち帰り分 (5,715kgs)
– 山間部の保育園の家庭への持ち帰り分 (6,105kgs)
– 都市部の保育園の家庭への持ち帰り分(4,040kgs)

小学校への配分
– 6月の家庭への持ち帰り分 (41,560kgs)
– 10月の家庭への持ち帰り分 (62,800kgs)

緊急食事支援
– 北部ムジンバの保育園支援(2,940kgs)
– ムジンバ地区病院への支援(640kgs)

2021年1月
以前の南部での食事の配分は、348人の家庭への配分でした。
2021年1月は、それに対して306人となりました。

2021年2月
2月の終わりにて、せいぼは1,194人の保育園の子供たちに対して、食事を配分しました。
2021年1月4日に再開した保育園は、一旦1月中旬に閉鎖し、再度2月終わりに再開しました。

2021年4月
山間部のCBCC(コミュニティが運営する子供センター)での食事提供は再開しました。

2021年5月
平均的に、この時点では1か月につき約7日間の食事提供が、山間部の保育園に実施できました。
再開したばかりの際は、多くの保育園が運営に苦しむことになりました。
今まで手伝ってくれていたスタッフが戻って来られないこともあり、食事の提供ができませんでした。
こうした状況を打破するために、せいぼは後に、保育士のトレーニングなどを実施しています。
そして、スタッフにモチベーションを与えています。

2021年6月
せいぼの食事の支援は、都市部の保育園に対して再開しました。
2021年5月までの分として、それぞれの家庭が食事を受取り、家に持って帰る形となりました。
ちょうど5月は、学校の学期も終了します。

2021年8月
山間部の保育園も、都市部と同じように食事支援を受けることはできていましたが、状況は大きく異なっていました。
小学校が学校の休みの期間は閉まっていたので、保育園に通う子供と一緒に兄弟揃って家庭に置いておくことにした家庭が多くなっていました。
家庭の状況の違い、地域の安全状態なども考えて、上記のような対応になるのだと思います。

2021年10月
10月のうちの3日間、チロモニ地区という南部の地区で、水の供給の問題があり、学校給食の提供は一時的にストップしました。

2021年の終わり
2021年の間、全体で235,650㎏の食事を提供することができました。

保育園への配分
– 食事支援(直接の学校での提供) (20,310kgs)
– Seibo Kidsの家庭への持ち帰り分 (225kgs)
– 山間部の保育園の家庭への持ち帰り分 (1,530kgs)
– 都市部の保育園の家庭への持ち帰り分(5,970kgs)

小学校への配分
– 1月の家庭への持ち帰り分 (70,780kgs)
– 7月の家庭への持ち帰り分 (64,475kgs)
‐ 9月の家庭への持ち帰り分(62,000kgs)

緊急食事支援
– 北部ムジンバの保育園支援(2,940kgs)
– ムジンバ地区病院への支援(640kgs)
– マラウイRed Crossへの支援分(3,740kgs)

CBCCの責任者の方とのミーティング
公開日:2021.12.10


2021年12月3日、南部のCBCC(共同体が主体の子供センター)の責任者とのミーティングを実施しました。
来年に向けてのミーティングとなり、4つのことが、主に話されました。

・コロナへの対策
・衛生管理について
・出席率、給食の配分に関する記録の徹底
・せいぼ、CBCC同士の協力体制

1.コロナ対策について

お互いの距離を取ること、マスクをしていることなど、基本的な事柄の確認から、現在各CBCCが実行しているコロナ対策について、徹底して継続ができるように、対策を話し合いました。

2.衛生管理

衛星管理については、個人の衛生状態の管理とキッチン、調理場の衛生環境の管理について、双方を確認しました。
食事を提供する上での安全な環境についての確認、子供たちの手を洗う、トイレに入った後の手洗いなど、基本となることをもう一度話し合いました。
また、食事の倉庫に衛生状態も、確認するように呼びかけました。

3.出席率、給食の配分に関する記録の徹底

学校の出席率、給食の配分率について記録することの重要性について、確認しました。
子供たち全体に在庫がいきわたること、そして在庫の無駄な消費、残りが発生しないように、管理をすることを徹底しました。

4.せいぼ、CBCC同士の協力体制

特にせいぼと各CBCCの協力体制を強化することを、お願いしました。
場合によっては、子供たちの家庭に訪問をしたり、せいぼのスタッフの通っている子供たちの様子を報告したりという協力も、とても大事であることもお話しました。
さらに、学校管理委員会に対して、教材に関しての良い事例を紹介してもらったり、せいぼが主催したコンペでの入賞について、報告をしてもらったりすることで、良い情報が共同体同士で流れることになります。

上記のような管理と協力体制のもと、来年以降もせいぼとCBCCが良い関係を続け、円滑な学校給食支援ができればと思います!

2021年12月 ムジンバでの学校給食研修
公開日:2021.12.10


2022年に向けて、せいぼの現地スタッフは、北部のムジンバの学校に対して、学校給食提供の方法についての研修を実施しました。

学校の管理職のメンバー、先生、学校給食委員会の皆様とともに、今回のトレーニングを実施しました。
また、PTA、お母さんのグループなども参加し、多くの人と時間を過ごすことができ、良い準備となりました。
せいぼスタッフからは、10人が参加しました。

トレーニングの内容
2021年12月1日と2日に実施をしました。
場所は二か所となり、一日目はKaphuta、二日目はMacherecheta小学校で実施をしました。
一日目は、89人の参加となり、二日目は42人が参加しました。
参加者の中には、ムジンバ地区病院の関係者も2名おりました。
また、栄養管理委員会の代表が1名、Malawi Red Crossからも1名、最後に学校福祉、学校健康栄養コーディネーターの代表が1名入っていました。

以下の内容について、話し合われました。

在庫の管理について

ストーブの使い方とメンテナンス

食事の準備の仕方

個人の調理場の衛生管理(ムジンバ地区病院)

安全対策(点火と窒息の関係)(Malawi Red Cross)

子供保護(学校福祉委員会)
子どもの権利 (学校福祉委員会)
幼児虐待について (学校福祉委員会)
コロナウイルスの対策(ムジンバ地区病院)

トレーニングの感想
ストーブのメンテナンスなどについての研修は、特にとても実りが多かったという感想がありました。
また、子供保護に関する研修内容などを通して、今後さらに良い子供へのサポートができるように思えるとも、感想がありました。

数人の参加者が、トレーニングの交通費が少ないとコメントしていました。
初日に割り振られた交通費は特に、人数が89人と多かった点や、遠いところからくる方も多かった関係で、少々少なかったかもしれません。
場合によって、参加者の自己負担も増えたため、今後の課題にしていきます。

全体のまとめとして、おそらく1日で一気に研修内容に全てを実施するのは、少しハード過ぎた点、交通費の支給量を増やし、参加者の負担を減らすといった点が、今後必要になると判断しました。

今後も、学校給食以外に、こうした支援を支えるための人々の研修に関する情報も、皆様にお届けできればと思います。