Makoto Yamada のすべての投稿

北部南部での支援体制の整理(2023年10月)
公開日:2023.11.20


せいぼマラウイのスタッフは、給食支援だけではなく、それに関わる給食の在庫の管理や子供達、その家族の影響状態、家庭環境などについても、必要に応じて留意し対策をしています。
今回は、その中で目立った課題と、それに対する対応の方法について、載せさせて頂きます。

給食の発注数の調整
従来、リクニパーラーの注文は、当日の欠席者を含めた生徒登録数に基づいて行われていました。
しかし、調査の結果学校によっては実際に出席している生徒数よりも多くのリクニパーラーが調理されていることが判明しました。これは、特にMzimbaで顕著でした。
そこで、10月の会議では効率化のためにリクニパーラーの注文方法を生徒の出席数に基づいて行うべきだという議論が行われました。

この新しいシステム導入後、大多数の学校は問題なく運用できています。
しかし、2つの学校では小麦粉の注文量が減少したと不満の声が上がっていました。
一方で調査の結果、その原因がこれらの学校が出席数を不正確に報告していたことと分かりました。
データ修正後、現在はすべての学校で新しいシステムがスムーズに運用されています。

Blantyreの保育園とCBCCのディレクター会議
2023年11月23日、Blantyreのにて保育園とCBCCのディレクター会議が開催されました。
会議の目的は、給食プログラムの進捗状況を共有し、学校が直面している課題について話し合い、解決策を見つけることでした。
会議では、いくつかの課題が共有されました。

・一部の学校は賃貸物件を使用しており、現在の家主との問題を抱えている。
・一部の学校は、在庫データや出席状況をタイムリーに更新できていない。
・一部の学校は、データを正確に編集できない。
・一部の学校は、給食を作る日人がいないために給食提供を怠っている。

これらの課題に対して、参加者は解決策を検討しました。
会議は、少なくとも学期ごとに1回開催される予定である。
すぐに解決を全面的にはできていない中でも、少しずつ今後情報を更新していきます。

北部Mzimbaに新型ロケットストーブを納入!
公開日:2023.11.15


せいぼは、北部のムジンバ(Mzimba)にて多くの小学校で給食支援を長期間展開しています。
その分、整備にも多くの時間を費やすことが多く、現在でも課題がありつつもたくさんの子供達に給食を提供できるという利点をしっかりと守り続けています。

鍋やストーブは、Mzimbaのいくつかの小学校で使い古されていました。
その結果、一部の学校では、給食を準備して適切な時間に提供できず、子供たちに遅れて提供され、時には空腹のまま授業に行くことさえありました。

12月11日、Mzimbaの7つの小学校に22個のロケットストーブと蓋付き鍋が届けられ、7つの学校で損傷した鍋とストーブを交換しました。壊れた古いストーブを交換したことで、学校は毎日給食を準備し、適切な時間に子供たちに提供できるようになりました。
こうした小さなことの積み重ねで、さらに安定した子供たちへの給食支援が可能になることを期待しています。

学校管理におけるMother Teresa Children Centerとの提携
公開日:2023.11.14


せいぼは、マザーテレサチルドレンセンター(Mother Theresa Children Center)のOutreachプロジェクトとして、2016年からはじまりました。
南部の山間部の子供達に、CBCCを通して給食を届けています。

2023年10月、SeiboはMother Theresa Childcare Centre (MTCC)と契約を結び、Blantyreの学校給食のモニタリングに協力してもらうことになりました。この契約の理由は、Blantyreにおいて46校の学校をMwai Lemaniさんという学校給食担当が1人で担当していたため、月に2回でもすべての学校を管理が難しかったためです。

Blantyreで学校給食担当の人員を増員するという提案は受け入れられず、代わりに、せいぼスタッフがMTCCと協力して、同じ地域で同じ学校やコミュニティを訪問して学校を管理することが推奨されました。
それぞれの義務を示す覚書が署名され、せいぼは15校、MTCCは31校を管理することになりました。
これまでのところ、データやレポートの提出が遅れたり、仕事量のために一部の学校に行けなかったりするなど、いくつかの課題はありますが、以前より管理状態が行き届いています。

皆さんのご支援を十分に生かしていくため、今後も管理状態も向上させていきます!

上智大学で比較教育学の授業に参加しました!
公開日:2023.11.02


上智大学 人間科学部教育学科 ソフィア持続未来プログラム‐SPSF(Sophia Program for Sustainable Futures)にて、Comparative Education (比較教育学)の授業をさせて頂きました。
日本は、チャリティを教えるということが、他国と異なり学校教育には入れずらく、インターナショナルスクールと教育機会の格差ができる場合があります。

現在、NPO法人せいぼでは、外部連帯と形で、私立学校との提携により、サービスに関わる人々(ステークホールダー)にとって良いビジネスを生み出すための学びを促進しています。

その中では、マラウイを支援する仕組みを大学生のノウハウ、高校生の行動力や吸収力の速さを武器にして、高大接続を進めながら展開できる旨を、お話しました。
この授業の後、東京都の光塩女子学院中等科・高等科では、SPSFの担当准教授が授業に参加し、探究学習の事例評価なども実施しました。
こうした繫がりによって、高大連携の機会、そして教育学が国際比較を経て成長していくことができればと思います。
これから、さらに多くの方に関わって頂ける機会があれば幸いです!

教育水準向上に対する貢献を表彰されました
公開日:2023.11.01


10月、Mzimba地区の教育マネージャーは、せいぼを北部Mzimbaの教育水準向上に貢献する最良のパートナーとして認定しました。
これは、学校給食が生徒の入学率向上に効果があり、結果的に学校への出席率を高めることで、生徒の価値を高め、学校を楽しい場所として認識させる心理的な側面を持つことに着目した結果です。
同時に、生徒が空腹を感じないとき、クラスに集中してレッスンに参加できるため、学習意欲を高め、学習効果を向上させることができます。
これが、Seiboが地区の教育水準向上に特に注目された理由です。

ここまでの成長は、日本の皆さまのご支援によるものです!
本当にありがとうございました!

北部ムジンバでの活動レポート(2023年10月)
公開日:2023.11.01


2023年10月は、北部ムジンバの小学校の新学期に向けた支援を実施しました。
以下がその内容になります。

”Standard 1”(小学校一年生)のためのカップの調達と配送
毎年恒例の支援として、2,502個のプラスチックマグカップを調達し、”Standard 1”(小学1年生)の生徒に配布しました。カップは、小学校の1学期目である新入生であるため、毎日食事を楽しめるようにカップを支給する必要があるため、1年生にのみ配布されます。

その後、カップが紛失したり破損したりした場合や生徒が高学年に進むにつれて、カップを交換する必要があります。1年生のときに与えられたのと同じカップで8年生(小学校最高学年)に到達できる生徒はほとんどいませんが、せいぼの広報担当のFutureは、今後数か月以内に学校でそのような生徒の事例を記録・報告するようにしていきます。

衛生管理状態の向上
学校での手洗いなどの衛生面での不足を実感したため、蛇口付きの手洗いバケツを30個調達し、Mzimbaの全学校に届けました。バケツを水で満たし、手洗い場の専用の高台や木製の椅子のような場所に置き、蛇口を開けるときに重力を利用して水が流れる仕組みです。これにより、学校の衛生状態が向上しました。

学校向け石鹸タブレットの調達・配送
配布された手洗いバケツに加えて、石鹸タブレットも調達され、MzimbaとBlantyreのすべての学校に届けられました。
合計65個が購入され、それぞれに30個のタブレットが入っていました。

Mzimbaでは、各学校に2カートンの石鹸が贈られ、Blantyreでは各学校に1カートンが支給されました。衛生状態を保つために、四半期ごとの定期的な活動として、すべての学校に石鹸タブレットを提供し続けます。石鹸は、鍋などの調理器具を洗うため、鍋からお粥を注ぐバケツを配膳するため、生徒用のカップを洗うため、お粥を受け取る前にすべての生徒が手を洗うために使用されます。

以上のような給食支援に加えた衛生管理などのサポートによって、せいぼの給食支援パートナーは安定した状態で、日々の子供たちの給食を出すことができます。
皆さんのご支援をこれからも最大限生かしていきます!

北部ムジンバでのインタビュー出演
公開日:2023.11.01


2023年10月、せいぼは北部ムジンバにて定例の給食支援をしている学校の校長や政府の栄養管理担当の役人たちとの会合に出席しました。
その中で、現在の給食支援の状態についてなど、代表で発表をする場面もありました。

発表後、新聞記者やラジオの記者によるインタビューが行われ、活動目標、学校増設の戦略、そして提供するお粥(給食のリクニパーラー)を調理するために学校で使っている木を植え替える植林計画について説明しました。
また、現在薪の消費量が少ないロケットストーブを使用していること、そしてプログラムの持続可能性を向上させるために、特にエネルギー源の面で、学校への苗木の提供を検討していることを説明しました。

環境に配慮をしたせいぼの給食支援の姿などが評価され、今回も他のコミュニティに対してよい模範となることができました。そして、こうした取材を通して多くの人々に知って頂くことで、さらにせいぼの活動が重要であることを、伝える良い機会になったと思います。

サレジオ高専様とのイベント実施
公開日:2023.10.30


サレジオ工業高等専門学校(サレジオ高専)にて、10月21日~22日にコーヒーの販売をさせて頂きました。
約7000食分のマラウイの給食費になるご寄付に、コーヒーが繋がりました。

マラウイには首都のリロングウェにDon Bosco Technical Collegeがあります。
その卒業生が、私たちが給食支援をしているエリアにある職業訓練センターの開設を手伝ってくれたメンバーです!
職業訓練センターBeehiveについては、こちらをご覧ください。

せいぼはこのBeehiveの事業の一つである、Mother Teresa Children CenterのOutreach Projectとして、2015年から山間部の幼稚園、保育園に給食を出すところから始まりました。
現在は、この職業訓練センターは、幼稚園からIT技術学校までを備える、Mary Queen of Peace Catholic Education Campusとなっており、幼稚園で給食を食べて育つ子供達から、大人になって職能を身に着ける学生までが、所属しています。

マラウイにもイタリアのトリノで始まったオラトリオ(職業と祈りを教える場所)のスピリッツを授けてくれたドンボスコにも、感謝したいです!
マラウイの技術学校については、こちらからご覧頂けます。
サレジオ高専の皆さん、こうしたご縁を日本で頂き、とても感謝しております。
これからも、どうぞよろしくお願いします!

こちらから、サレジオ高専様のグローバルサイトにアクセスができます。

インフォコム株式会社様のご支援
公開日:2023.10.23


2023年10月11日~13日は、危機管理産業展がビックサイトで開かれました。その中で、インフォコム株式会社様、デジタルサステナビリティ部のサービスの紹介ブースにて、マラウイコーヒーをノベルティグッズとして扱って頂きました。
会社が天災など、危機を迎えた際に、リーダーが正しく情報を保持し、事業継続をしていくかをスムースに考えるためのサービスを、インフォコムさんは提供されています。

NPOと提携を頂き、ノベルティを通して具体的なマラウイの支援になるという取り組みは、企業とNPOの協働として有意義なものとなりました。
インフォコム株式会社様によるコーヒーのご購入により、現地の約7,000食分の給食費となりました!
この度は、誠にありがとうございました。

インフォコム株式会社の皆様とは、企業のSDGsの取り組みの見えるかを実施するLookatというサービスでもご一緒しており、NPO法人せいぼの寄付型コーヒーブランドであるWarm Hearts Coffee Clubをご紹介も頂いております。
ソーシャルメーターという指標で、具体的にどのようなSDGsの取り組みが展開され、結果が残せているかを表すことができ、それを社内、そして必要なものを社外にも共有ができます。
詳しくは、こちらもご覧ください。

NPO法人せいぼのブランドである、Warm Hearts Coffee Clubは、企業様との繫がりも幅広く展開しております。
詳しくは、こちらもご覧ください。

北部のオフィスの移転とWiFi設置
公開日:2023.10.20


9月は、学校の新学期が始まる直前なのもあり、今後のためにせいぼも多くのアップデートを行って、準備をしました。
いくつか、大きな変化で日本の皆さんにも共有したい点について、載せさせて頂きます!

北部ムジンバのせいぼ事務所の移転
これまで、SeiboはMzimba・Bomaにある地区教育マネージャー(DEM)のオフィスビル内に無料で提供されていた小さなオフィスを使用していました。
しかし課題として、土地が狭く、スタッフや家具を収容できないという点がありました。
9月14日、赤十字の建物内に空室を確認したため、Mzimbaの事務所を移転しました。

通信環境の向上
9月24日、スタッフがStar linkを導入しました。
これは、Space Xの製品であり、地球上のどこにでも設置できるハイテク高速WIFI接続です。
ガジェットは開梱され、すべてのコンピューターが接続され、速度と帯域幅はとても高く、大きかったです。

これにより、Mzimbaとの接続性が向上し、広報の担当者はオンライン会議を問題なく開催できるなど、以前よりもはるかに高速に高解像度の大きなビデオや写真を送信できるようになりました。
今後、日本との繫がりも以前よりもスムースになることを願っています。

給食の輸送方法の変更
公開日:2023.10.13


せいぼは、給食の在庫をRAB Processorという穀物や給食の基となるリクニ・パーラーを販売している会社から購入しており、その請求書の金額を日本から支援しています。
RAB Processorは、US AIDなど様々なチャリティに給食を卸しており、せいぼもその中の一つです。

RAB Processorについて
この会社は、1983年からマラウイ最大の生産高を誇るメイズ(日本で言うトウモロコシ)を扱い、様々な製品、化学肥料、生活雑貨を生み出してきました。
すべての始まりはメイズで、そこから現地の農業の支え、そして人々の生活全体を支えてきました。
私たちの学校給食は、子供たちの未来を支えていきます。

ここで生産されるリクニ・パーラー(学校給食)は、USAID、Mary’s Mealなど、多くのグループ、NGOに取り扱われ、大きな信頼を持っているものです。
加工プロセスの中では、ビタミン、砂糖がWFPによって綿密に決められた基準によって加えられ、最後に精密なスキャナーで精査されることで、子供たちの安全で栄養価の高い給食を届けることができます。

せいぼの新しい給食提供の方法
2023年9月まで、せいぼもRAB Processorに委託してリクニパーラーを学校まで輸送し、配達し始めました。
以前は、RABは購入したリクニパーラーをせいぼの事務所のあるブランタイヤに届けることのみ、依頼をしていました。
しかしRAB Processorに直接学校に給食を届けてもらう形を取ることにしました。
そのことで輸送中の横領を防ぐことができ、輸送中と配達中の両方でリクニパーラーの損失に関するリスクを負わずに済んでいます。

また、Blantyreでトラック運転手を雇ったり、北部Mzimbaから学校までトラックを手配したりする必要がないため、スタッフの作業負荷が軽減されます。さらに、配送の効率が向上し、古いシステムでは21トンのリクニパーラーを輸送および配送するのに2,500,000MKの費用がかかっていたのに対し、新しいシステムでは1,700,000MKへと変更になったため、毎月約800,000MKの節約につながり、大きなコスト削減になりました。

【コラム】パーラーが作られるプロセス
まず初めには、契約を交わしている農家との取引の中で、メイズ、ソヤ(豆)を買い付けます。
もともと選んでいる農家さんだそうで、味、品質で伝統的に決めているそうです。

その後、メイズ、ソヤの清浄をします。この段階は、殻などの部分を取り除き、きれいにすることが中心になります。
同時に、品質の良いものだけをより分けていきます。その後、メイズとソヤを混ぜていき、小麦粉となっていきます。
そしてその塊を高熱と圧縮機械によって大きな圧力をかけることで、有害物質を取り除きます。
有害物質の中心はコエンザイムだそうで、体の消化器官に対して悪影響を持つものに関しては、このプロセスで排除していきます。

その後は、徐々に冷ましていく段階に入り、最後に必要な栄養素、糖分をWFPの基準値に合わせて加えていき、完成となります。

Mother Theresa ChildrenCenterとSt. Kizito小学校の支援開始
公開日:2023.10.01


せいぼは、今まで南部のBlantyre(ブランタイヤ)では、CBCC(コミュニティ型の子供センター)と幼稚園、保育園のみに給食を提供していました。
2023年9月、せいぼはパートナーの総合型教育キャンパスのMary Queen of Peaceと話し合い、Mother Theresa Children CenterとSt. Kizito小学校をせいぼの配給学校として採用しました。
当時、Mother Theresa children Centerには148人(男子71人、女子77人)、St. Kizitoには277人の児童(男子158人、女子119人)がいました。

この2つの学校が加わったことで、Seiboの学校分布が変わり、Blantyreには保育園しか無かったが、小学校が1校になりました。これによって、Blantyreでは46校、Mzimbaでは12校となり、2つの地区で合計58校となりました。
その後、2つの学校はリクニパーラーの作り方の訓練を受け、せいぼの南部のスタッフであるMwaiさんが、訓練の進行役を務めました。

Mwaiさんは南部の唯一のせいぼスタッフになるために、Mother Teresa Children Centerの職員とも子供たちのケアを協力して実施して、Mary Queen of Peace Catholic Campusの皆さんとも協力して進んでいくことにしました。
St. Kizito小学校についてはこちら、そしてMother Teresa Children Centerについてもこちらからご覧ください。

これからも、南部の活動もさらに強化していけるようにしていきます!