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アオバジャパン・バイリンガルプリスクールでの活動
公開日:2025.02.27


先日、アオバジャパン・バイリンガルプリスクール 早稲田キャンパスにて、せいぼによるワークショップを開催しました。

このワークショップは、PYP(プライマリー・イヤーズ・プログラム)の探究テーマ『Community/コミュニティ』に合わせ、海外の国についての理解を深めるために企画されたもので、その一部にマラウイの給食支援のことも紹介する機会を頂きました!

ワークショップの様子

子どもたちは「マラウイはどこにあるの?」「マラウイの人々はどんな生活をしているの?」といった質問を紙芝居や、モニターを通じて学びました。日本とは異なる文化や環境に対して興味を持つ様子が見られ、積極的に質問をする姿が印象的でした。

特に心に残ったのは、「マラウイの子どもたちはお金が足りなくてお腹がペコペコ…どうしたら助けられるかな?」という問いに対する真剣な姿勢です。マラウイで生産されるコーヒーを日本で購入することで、そのお金が学校給食として支援に繋がることを知り、子どもたちから「すごい!」「いっぱい買ってあげよう!」という声が上がりました。

「マラウイの給食1食分は約15円」であることも伝え、遠く離れた国の人々を助ける手段としての理解が深まりました。

手作りのデコレーション
その後、子どもたちはシールに絵を描き、マラウイで作られたコーヒーパックをデコレーションしました。
パパやママへのプレゼントとして、今日学んだことを一緒に伝えるというアイデアも生まれました。

ワークショップは保護者の方々も参加いただき、子どもたちの学びを見守る温かな雰囲気の中で進行しました。将来、世界で活躍できる人になってほしいという思いを込めて、こうした難しいテーマにも積極的に取り組んでいる様子には、とても感銘を受けました。
これからも、日本の子どもたちが世界とのつながりを感じる機会を、増やしていきたいと思います!


熊本県の尚絅高校との販売会
公開日:2025.02.26


せいぼは、積極的に全国の高校生との活動を進めています!
今回は、熊本県の尚絅高校の皆さんの活動をご紹介します!
2月1日(土) 中高一貫コースの高校2年生が「探求学習」の取り組みで、下通りアーケードにてアフリカのマラウイのコーヒー販売を行いました。

この活動は、NPO法人「せいぼじゃぱん」のご協力のもと、マラウイの子どもたちの給食支援につながるもので、売り上げは学校給食のために寄付されます。
11時に開始した販売は、ご購入いただきました皆様のご協力のおかげで、予定していた17時前に全て完売しました!
当日は、下通り商栄会のご協力をいただき活動することができました。

購入いただいた皆様、ご支援やご声援をいただきました皆様、誠にありがとうございました。
こちらから、学校のブログ記事もご覧ください!

マラウイの栄養調整と給食支援
公開日:2025.02.25


2024年12月、マラウイ国立統計局(NSO)とICFインターナショナルが発表した2024年マラウイ人口動態保健調査(MDHS)主要指標報告書は、マラウイの現状を浮き彫りにしてくれました。
せいぼの活動の重要性と今後の課題にも繋がる内容となるため、この場で紹介できればと思います。

この調査は、マラウイ政府、米国国際開発庁(USAID)、世界銀行、国連児童基金(UNICEF)、国連人口基金(UNFPA)、国連教育科学文化機関(UNESCO)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、グローバルファンドなど、多くの機関の支援を受けて実施されました。

せいぼの活動と関連性の高い調査結果
以下で、私たちせいぼの給食支援と関連が深い内容を羅列させて頂きます。

1. 栄養状態:
調査によると、5歳未満児の38%が低身長、2%が消耗、10%が低体重と診断されました。これは、食糧不足や栄養不良が深刻な問題であることを示唆しており、せいぼの給食支援活動の重要性を裏付ける結果となっています。特に、低身長は慢性的な栄養不良を示す指標であり、長期的な支援の必要性を示しています。

2. 母親と子供の健康:
妊婦のケア:
妊娠中の適切なケアを受けた女性の割合は高く、96%に達しました。これは、妊婦健診の普及が進んでいることを示しています。しかし、妊娠中の鉄分サプリメント摂取率は79%と、完全な普及には至っていません。さらに、新生児破傷風の予防接種を十分に受けている母親は89%に留まり、予防接種率向上が課題となっています。

分娩時のケア:
熟練した医療従事者による分娩介助を受けた割合は96%と非常に高く、医療アクセスが向上していることが分かります。しかし、分娩施設での分娩率は97%であり、依然として家庭分娩によるリスクを抱える妊婦がいる可能性も示唆しています。

新生児死亡率:
新生児死亡率は1000出生児あたり24人、乳児死亡率は35人、5歳未満児死亡率は48人と報告されました。
これは、新生児期の死亡リスクが依然として高いことを示しており、適切な医療と衛生状態の維持の重要性を改めて示しています。

子どもの予防接種:
基本的な予防接種を完了した12~23ヶ月児の割合は67%にとどまり、国民スケジュールに則した完全な予防接種率は47%でした。これは、予防接種率の向上に向けた継続的な取り組みが必要であることを示しています。

マラリア:
殺虫剤処理済蚊帳(ITN)の所有率は59%に達しましたが、2人に対して1つの蚊帳を所有する世帯の割合は26%と、目標達成には至っていません。マラリア対策としての蚊帳普及に加え、予防薬や早期治療のアクセス向上も重要です。

3. 家族計画:
避妊具を使用する既婚女性の割合は68%で、そのうち現代的な方法を使用しているのは66%でした。一方、家族計画のニーズを満たせていない女性の割合は13%と依然として高く、家族計画に関する啓発とアクセスの向上が必要不可欠です。

4. HIV:
15~24歳の若者の間でHIV予防に関する十分な知識を持っている人の割合は40%(女性)と39%(男性)であり、性教育の強化と啓発活動が不可欠であることを示しています。

せいぼの活動と今後の課題:
MDHSの調査結果は、せいぼの活動がマラウイの栄養不良や健康問題の改善に貢献していることを裏付けることにも繋がるかもしれません。しかし、課題も多く残されています。

・栄養不良の根絶に向けた、より継続的で効果的な給食支援プログラムの開発と実施。
・予防接種率の向上に向けた、啓発活動やアクセス向上のための支援。
・マラリア対策としての蚊帳普及、予防薬や早期治療のアクセス向上への取り組み強化。
・家族計画に関する啓発活動の推進と避妊具のアクセス向上。
・HIV予防に関する性教育の強化と啓発活動。

今後の活動に向けて
MDHSの調査結果は、せいぼの活動の重要性を再確認すると共に、持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた今後の課題を示しています。せいぼは、これらの課題を踏まえ、関係各機関と連携しながら、マラウイの子どもの健康と栄養改善に貢献していく必要があります。

学校の子供たちの成長
公開日:2025.02.25

皆さんのサポートの元、健やかに育っている子どもたちについて、今回の記事ではご紹介ができればと思います!

2022年3月22日に生まれた三つ子たちをご紹介します。
母親は、子どもたちの世話をしながら、市場での販売や手仕事で生計を立てるなど、非常に忙しい生活を送っていました。しかし、三つ子がせいぼにより支援されることになり、母親は安堵の息をつくことができました。これにより、子どもたちの世話をする負担が軽減され、彼女はビジネスに集中することができ、より効果的に子どもたちを支援することが可能となりました。

下の写真の双子は、2021年6月に生まれました。彼らは2026年に卒園予定です。以前、双子は栄養失調に苦しんでいましたが、幸いにも素晴らしい回復を遂げ、今では健康状態が良好です。二人は2023年10月にせいぼによって支援を受けるようになりました。その時点で彼らは2歳4ヶ月でした。

この支援が、彼らの発展に非常に良い影響を与えました。支援を受ける前は、あまり授業に参加することができませんでしたが、今では大きな進展を見せています。彼らは、数字を数えることや、詩を暗唱したり、単語を覚えたり、色を認識することができるようになりました。その学業の進歩は、彼らが受けた支援の証です。

また、彼らの健康状態も劇的に改善され、今では元気で健康な状態に見えます。以前の状態とは大きな違いです。

下の写真の彼女は、2024年3月20日からFatihu Deen(ファティフ・ディーン)幼稚園に通っています。彼女は2022年2月16日に生まれ、2027年12月に卒業予定です。内気で静かな性格で、友達とほとんど交流することはありませんでした。母親が学校に彼女を預けるとき、しばしば不安になっていました。

しかし、学校に通い始めてから、大きな進展を見せています。彼女はますます積極的になり、友達との遊びにも定期的に参加するようになりました。

下の写真の彼女は、2021年12月23日に生まれました。彼女は2023年8月からせいぼによって支援を受け、Holy Cross(ホーリークロス)幼稚園に通い始めました。

彼女が入園する前、母親は仕事の確保に非常に困難を感じていました。多くの雇用主が、彼女が幼い子どもを世話しなければならないことや、衛生面に懸念があることを理由に仕事を提供しませんでした。しかし、今では学校に通うようになったことで、母親は建設作業員として働くことができるようになりました。この結果、彼女は職人の手伝いをし、安定した収入を得て、子どもたちを支えることができています。

学校給食支援活動報告(2025年1月)
公開日:2025.02.25

2025年1月におけるマラウイの給食支援について、下記でアップデートをさせて頂きます。
いつも皆様のご支援、ありがとうございます!

北部ムジンバ地区
Kaphuta(カプータ)小学校
下の写真では少女が給食用のカップを手にし、満面の笑みを浮かべています。
彼女は「学校に来るのが楽しみ。お粥が食べられるから、元気になって勉強できるの」と話してくれました。
この言葉から、給食プログラムが子どもたちに安心感と喜びをもたらし、学校生活をより充実したものにしていることが伝わります。

右上の写真では、男の子が給食のカップを手にし、嬉しそうにしています。
彼の父親は「子どもを学校に通わせることに不安があったが、せいぼの給食プログラムを知り、安心して入学させました。今では毎日喜んで学校に送り出しています」と語りました。彼は現在3年生です。

St. Paul’s(セントポールズ)小学校
子どもたちが給食の時間を楽しんでいます。「お粥の食べ方を教えてあげるね!」と、ある子どもが楽しそうにスプーンの使い方を実演し、周囲の子どもたちが笑顔になっています。
この給食の時間は、栄養を補う場であると同時に、友情や協力の精神を育む大切な時間にもなっています。

お粥のカップを手にした2人の少女が笑い合っています。「お腹が空く心配がないから、毎日たくさん笑えるの」と話してくれました。満腹で安心できる環境が、子どもたちの明るく前向きな学校生活につながっています。

Mzimba LEA(ムジンバ LEA)小学校
1年生の男の子が、大好きなお粥を楽しみにしている様子です。彼は友達がお粥を食べる姿に憧れ、早く学校に通いたいと強く願っていました。「ついに僕もお粥が食べられる学校の一員になったよ!」と嬉しそうに話していました。

彼の友達は、彼が学校に通うきっかけとなった子どもたちの一人です。2年生の彼は、毎日の給食の話をしていたことで、友達が学校に来るきっかけとなりました。

南部ブランタイヤ地区
「コミュニティの子どもたちに食事を提供し、栄養を与えていると知ることができるのは、日々を充実したものにしてくれます。この機会を与えてくれたせいぼに感謝します。」と、Atamandike 2(アタマンディケ 2)幼稚園の調理スタッフは語りました。

今月はすべての学校に薪が配布されました。これにより、すべての学校で栄養豊富な給食を一貫して調理できるようになりました。写真は、St. Theresa(セントテレサ)幼稚園のものです。

以下は、Future Leader’s(フューチャーリーダーズ)幼稚園の園児たちが給食を食べている様子

「この学校給食プログラムにおけるせいぼの寛大な支援に感謝します。皆様の寄付により、私たちは園児たちに栄養豊富な給食を提供でき、彼らの健康、幸福、学業の成功を促進しています。」と、Pillar of Light(ピラー・オブ・ライト)幼稚園の先生は話してくれました。

「私たちの学校生活の中で最も楽しい瞬間は給食を食べることです。」と、多くの園児たちが同じ思いを共有しています。写真はFuture Leader’s(フューチャーリーダーズ)幼稚園からのものです。

「幸せな子どもたちはお腹が満たされてから始まります。せいぼの栄養豊富な給食プログラムは、すべての子どもが健康的な食事を受けることができ、家庭と学校の間のギャップを埋めています。」写真はPillar of Light(ピラー・オブ・ライト)幼稚園からのものです。

長い休暇を終えて、学校に戻り、温かい給食が提供されることに感謝する表情。写真はFuture Leader’s(フューチャーリーダーズ)幼稚園からのものです。

給食支援データ(1月)
合計支援給食数:267,425食
北部ムジンバ地区:219,234食
南部ブランタイヤ地区:48,191食

以上で、北部と南部の子供たちの1月の様子のご紹介となります。
皆さんのご支援によって、継続的な給食支援を実施できていることを、とても感謝しております。
引き続き、どうぞよろしくお願いします。

ローカルとグローバルの架け橋:EISUマルシェとマラウイのコーヒー
公開日:2025.02.23


令和7年3月18日、福山市の英数学館中・高等学校で「EISUマルシェ」が開催されました。多くの地域の方々が来場し、生徒たちが探究学習の成果を発表する貴重な機会となりました。

その中でも特に注目を集めたのが、「地域企業とともにアフリカ支援」のブース。生徒たちは、マラウイのコーヒーを活用し、地元企業と協力して販売を行いました。来場者の皆さまにコーヒーを試飲していただきながら、売上がマラウイの子どもたちの給食支援につながる仕組みを丁寧に説明。多くの方が賛同し、コーヒーを購入してくださいました。

マラウイのコーヒーで広がる支援の輪 〜NPO法人せいぼとの連携〜
NPO法人せいぼは、マラウイの子どもたちに給食を届ける活動を行っています。
今回のEISUマルシェを通じて、英数学館高校の生徒たちはこの支援の仕組みを深く理解し、実際に地域企業と連携しながらコーヒーの販売を行いました。売上の一部が給食支援に充てられることで、遠く離れたマラウイの子どもたちにも大きな影響を与えることができました。

高校生が社会を変える力 〜キャリア教育としての探究学習〜
今回のプロジェクトを通じて、生徒たちは単なる消費者ではなく、社会課題の解決に向けたアクションを起こす主体的な存在として成長されたと存じます。
地域企業との協力を通じてビジネスの視点を学び、社会に貢献する意識を高める貴重な経験となっていればと思います。

イベントの成功と今後の展望
今年のEISUマルシェは大盛況のうちに幕を閉じましたが、この経験を活かし、今後もさらに発展した活動へとつなげていくことが期待されます。英数学館高校の生徒たちがどのような未来を築いていくのか、引き続き注目していきたいと思います。
地域と世界をつなぐ高校生の挑戦に、今後もぜひご注目ください!

新宿エコワン・グランプリの奨励賞を受賞!
公開日:2025.02.23


第18回(令和6年度)新宿エコワン・グランプリにて、せいぼは奨励賞を頂きました!
新宿区の皆様、新宿エコクラブの皆様、誠にありがとうございました!
行政の皆様とこうして活動ができたこと、そしてこれからもミッションの広がりにおいて協働をさせて頂けることを、とても光栄に感じております。

せいぼは、2,024年より新宿区立 環境学習情報センター 新宿区立 区民ギャラリーとして機能している「エコギャラリー新宿」でワークショップを実施してきました。
また、関連イベントである新宿SDGsフェスタでは、多くの方々にコーヒーかすを使ったエコワークショップ、フェアトレードの仕組みを体現し、伝える授業を実施した上で、商品の寄付型販売も続けてきました。

今回、せいぼスタッフの学生が主に活躍し、受賞に至りました!
これからも、どうぞよろしくお願いします!

マラウイの教育課題の現状2025年2月
公開日:2025.02.23


せいぼは、マラウイにJICA隊員として滞在中の木村直さんから定期的に情報を頂いております。
その中でも、特に木村さんが専門的に関わっていらっしゃる教育、そして特別支援学級の様子などにについて、最後には、今後の教育の課題についても、お伝えいただきました。

マラウイと日本の教育システムの違い
マラウイと日本の教育システムには、いくつかの顕著な違いがあります。まず、教育制度に関して、マラウイの小学校は1~8年制であり、各学期の終わりに試験が実施されます。この試験に合格しない限り進級できないため、学力主義が強調され、モチベーションを維持するのが非常に難しいという問題が生じています。

進学率も低く、保育園がないため、1年生から急に授業が開始される状況が見られます。生徒が進学試験に合格しなければ、進級できず、学年によって求められる科目数が異なることも影響しています。例えば、聖書や農業などが選択科目として存在しています。

次に、授業で使用される言語に関しては、マラウイでは4年生まではチェワ語が使われ、5年生から英語に移行します。しかし、英語の授業についていけない生徒が多く、実生活で使用する言語はチェワ語であるため、英語の試験問題に苦労している状況です。特に、経済的に豊かな家庭の子供たちのみが生活の中で英語を学ぶ機会があるため、全体的な英語能力は低い傾向にあります。

学校環境と食事
学校環境において、マラウイには昼食や朝食が提供されない場合も多く、生徒たちはお菓子を持参して過ごすことが一般的です。また、私立学校に通う生徒は主に富裕層に限られており、このことが教育における貧富の格差を表しています。このような状況は、日本の学校システムの整備されている点と比較して明らかにする要素となっています。

雨やインフラの影響
マラウイにおいては、子供たちが学校に行けない理由の一つに、雨による通学の困難さがあります。インフラの整備が不十分で、例えば車を持っていない家庭では移動が難しく、学校へ通うことができないケースもあります。

さらに、1月から2月は収穫の時期であり、この時期は食糧が不足しがちで、貯蓄やストックの概念がほとんどないため、「今を生きる」という意識が強くなることも影響を与えています。このため、ストックして高く売ることで収入を得ることは、貧困層にとって大きな負担となり、経済的な悪循環を引き起こしかねません。

障がい者教育の現状
障がい者教育の場において、様々な障がいのある子供たちが混在して学びますが、そのニーズに対する授業が難しいのが現実です。特に小学校1~3年生において軽度の障がいを持つ子供が99人いる場合でも、教員がそれに対応するのは困難であり、教師のモチベーションが低下していることも課題となっています。

支援学級は存在するものの、実践的な指導方法はまだあまり導入されておらず、2010年頃から始まった支援学級では、さらなる教育者の訓練が必要とされています。

インクルーシブ教育の必要性

インクルーシブ教育として、子供たちの障がいを理解し、配慮した環境を整える必要性が訴えられています。しかし、現状のマラウイでは、障がい者に適した支援環境が整っていません。さまざまな子供たちを単に集めているだけで、保護者たちもその状態に満足してしまっていることが問題です。

認識を変えるためには、国の方針の変更が必要ですが、これは容易なことではありません。特に、日本の支援がどのように行えるか、具体的な教育の内容を示すことが重要です。短期間のプロジェクトでは効果を上げるのが難しいため、持続可能な方法で教育を支援することが求められます。


日本からの支援の可能性
日本の特別支援学校では、個別の教育ゴールが設定され、一クラスあたり30人の生徒に対し、6人の教師がいる体制が取られています。このような日本の教育システムをマラウイでも導入したいという思いはありますが、実際にはさまざまな課題があります。

マラウイでは、教員が一人一人の生徒に対応することが困難であり、障がいのある生徒に対しても同じ内容の授業を行うことが常に意味を持つわけではありません。特に、進学や就職の機会が限られているため、教育を受ける意味を見出せない生徒が多くなる可能性があります。

教育現場においては、学校に通うこと自体が、友達と会うための唯一の機会となっている生徒も少なくありません。そのため、学校が提供する教育の内容が生徒にとって実際に有益であるかどうかを考えることが非常に重要です。

マラウイの雨季の生活と学校
公開日:2025.02.21


私たち日本人は、およそ4つの季節に気候が分かれ、バランスが取れて予測がある程度可能な季節感を持っています。
一方で、マラウイのような国は乾季と雨季にきれいに二つに分かれ、約4月~10月が乾季で作物が育ち、収穫をする時期、そして11月~3月が雨季で植物成長をすることができる時期になります。

雨季には、本当にたくさんの雨が降りますが、現地の人々、特に子供たちはどのような生活をしているのでしょうか。
今回も、JICA隊員の木村さんからご情報を頂きました!

マラウイの雨季
毎日のように雨が降っています。
学校に行く途中の道も水たまりがいっぱいです。
みんな靴ではなくサンダルを履いて登校していました。雨が降ると学校に登校する子は少なくなります。
気温も20℃くらいで少し肌寒いです。ダウンを着ている人もいます。
雨が降って寒くなると気持ちも沈んでしまうかと思いますが、雨のおかげでメイズ(とうもろこし)が育つので農家さ
んは雨が降ると嬉しいそうです。

雨季にはマンゴーやパイナップル、アボカドの収穫の時期になります。
道端のマーケットでも100円ほどで、新鮮な野菜や果物を買うことができます。

学校の様子
木村さんのいらっしゃる学校は、特別支援学級となります。
学校の支援級では体育の授業がありませんでした。
しかし、体を動かして汗をかくことが健康にとってもとてもいいことです。
日本から持ってきたボールを使って友達と一緒にグラウンドで活動をしているそうです。

焼津中央高等学校のコーヒー販売
公開日:2025.02.06


静岡県の焼津中央高等学校では、マラウイ産コーヒーの販売を通して現地の給食費に換算し、約3,000食分になる売り上げを達成してくださいました!
関わってくれた高校生は、コーヒーを自分で作って出すことにとても関心を持ってくれて、先生の協力でバランスの取れた良いホットコーヒーと水出しコーヒーを提供することができました。

高校生にとって、安定した風味をお客様に提供することは、簡単なことではありません。
一方で、マラウイの給食支援になるフェアトレードコーヒーについて学んでくれて、さらにコーヒーにも関心を持ち研究してくれたのは、とても嬉しいことでした。
マラウイのために、本当にありがとうございます。
これからも、どうぞよろしくお願します!

マラウイの交通手段と食文化
公開日:2025.02.05


2025年より、JICAスタッフとして渡航している、マラウイにいる木村さんから現地のことを色々教わっています!
今回は日常的にマラウイ人が使っている乗り物と重要なたんぱく質のお肉について紹介します!

最近はガソリン不足が問題になっていて交通手段がなくて仕事に行けない人もいます。
以下で、写真は主な交通手段です。

以下の写真は個人の乗用車ではなく、バスとしての機能を持っていて、「ミニバス」と呼ばれています。
中古車がほとんどで、日本製もたくさんあります。
乗るときはぎゅうぎゅうになるまで人を詰め込み、走っています。

食べ物(肉類)
今回は、特に肉類の紹介です。
以下は、やぎ肉です。

下記は、魚で湖のマラウイ湖などで獲れるものです。

フリースクール “トーカ “年間レポート2024
公開日:2025.01.31


NPO法人せいぼは、2024年においてはマラウイの給食支援に加えて、日本の子供たちの支援を展開させて頂きました。
そのパートナーであるフリースクールのトーカ様から、年間の活動レポートを頂きましたので、以下で紹介をさせて頂きます!

1. はじめに(目的)
・ト―カに通う子どもたちが、自らメニューを考えて地域の方や保護者に食事を提供する「子ども地域食堂」という活動を月に2度行っています。子どもたちの自立、人のために作る喜び、地域交流など、子どもたちは「食」を通して様々な学びを得ています。

2. 活動概要

・活動期間:2023年9月~2025年1月30日現在
・開催回数:月に2回
・開催場所:学び舎ト―カ 用賀中町キャンパス
・対象者:ト―カに通う子ども、スタッフ、地域の子ども、保護者、高校生・大学生、世田谷区議員、商店街の方、地域の高齢者、社会福祉関係の方、フリースクール関係者など
・参加者数:延べ500人以上

3. 主な活動内容

・季節にそったメニュー、テーマを決めて取り組むメニュー、最近ネットで流行っているメニューなど、子どもたち同士で工夫しながら「何をつくろうか」試行錯誤しています。
これまで作成したメニュー:オムライス、ラーメン、ピエロギ、クレープ、ハンバーグ、巻きずし、ケーキ、クッキ―、手作りグミ、チャーハン、手作りパン、ピザ、カレーライス、ハンバーガー、餃子、チャーシュー、スープ、無農薬野菜の漬物、おにぎり、唐揚げ、スパゲッティなど。      

4. 寄付金の使用用途
・食材費(おかし、ジュースも含む)、食器類、調理機器

5. 課題と成果
・課題:食材費の高騰、子どもたちの作りたいメニューで本格的すぎるものがあり、調理器具の入手が困難
・成果:料理を一度もしたことがない子どもたちにとって、新しい学びの体験となる。自分の作った料理が褒められ、自信につながる。お互いの料理を認め合う相互理解。多国籍の料理をつくったことによる国際理解。日本料理を調べてつくることによる自国理解。食わず嫌いだったものが、食べられるようになった。保護者同士の交流の場になり、地域の方との出会いの場になった。

6. 今後の展望
・次年度の目標 地域の学生とのコラボ

7. おわりに(感謝の言葉)
・いつもご支援いただき、本当にありがとうございます。「食」を通して子どもたちの学びの体験につながっています。また、マラウイコーヒーもスクール内で保護者や地域の方へ提供したり、お祭りで出店したりしています。