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せいぼじゃぱんからのお知らせ
せいぼじゃぱんからのお知らせ
Lakeland Lectures- Mar 15th 2017
公開日:2017.03.22

3月15日、せいぼは新宿のレークランド大学で講義を行いました。テーマは民族がどのようにして「与える」ということを学んできたかということでした。多くの民族間で行われる「与える」と「与えられる」の相互の関係を歴史的に見ていくと、「与える」ことは実は「与えられて」いることなのだということに気付いていきます。これは人間の歴史を見ていった際、矛盾しているようですが、明らかで、魅力的な事実です。

 今回のプレゼンテーションは、“An Arrow Shot Through Time”(時を経て放たれる矢)というタイトルで行いました。19世紀のアメリカの少数民族であるチョクトー族と、アイルランドの人々、東日本大震災時の日本、そしてマラウイという世界最貧国の一つの国との関係を考えることで、チャリティーの精神の循環が見て取れます。その循環とは、時を経て未来の子どもたちのために放たれる「矢」なのです。

 具体的には、アイルランドにおけるメディアの変化によって、当時の飢饉の様子が世界中に広まり、それを知ったアメリカの民族であるチョクトー族が、彼らのために援助をすることに繋がったという関係についてお話ししました。チョクトー族は迫害による苦しみがあったにも関わらず、アイルランド人に「与える」ことを教えたのです。こうしたことによって始まった国際的な支援の動きは、マラウイの東日本大震災時の日本への援助にもつながっていきます。

このチャリティーの精神、放たれた「矢」の力は、今度は日本に引き継がれていくべきかもしれません。