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せいぼじゃぱんからのお知らせ
せいぼじゃぱんからのお知らせ
NPO Seibo and Global Compact on Education
公開日:2024.01.02


NPO法人せいぼは、マラウイのカトリック学校の給食支援を行っている日本のNPOで、”Global Compact on Education“(グローバル・コンパクト・オン・エデュケーション)(以下GCE)のアイデアに基づいて活動を進めたいと考えています。
GCEは、ローマ教皇フランシスコとユネスコから発表され、包括的で人間中心の教育を推進しています。

NPO聖母は、25校以上のカトリックの中学校や高校と提携しており、これらの学校を通じてグローバルな動きに触発されたカトリック教育のアイデアを展開し、学生たちが平和を築き上げるための教育プロセスを推進しています。これは、「新しい普遍的な連帯とより深い社会との繫がりを養成する教育プロセス」を目指しています(GCEガイドライン – 英語版、P4)。
提携校の具体例は、こちらからご覧いただけます。

NPO法人せいぼは、「教育に関するグローバル・コンパクトの7つの約束」(GCEガイドライン – 英語版、P8-9)に特に同意しており、その中で項目1の「人間を中心にする」および項目6の「経済と政治を理解する新しい方法を見つける」といった内容に賛同しています。

私たちは、GCEでフランシスコ教皇が述べているように、NPO、協力企業、地元の教会と共に日本のカトリック学校を「教育の村」として作り上げることを目指しています。(GCEガイドライン – 英語版、P33)。

以下では、NPO法人せいぼが実際のカトリック高校でGCEのアイデアの実施例をいくつか紹介しています。
学生がNPO法人せいぼを通じて社会的使命を持ったビジネスアプローチを学び、それが彼らの使命を実現し、将来の進路を見つける手助けとなっています。

日本の教育の識別のとき
2002年から、日本の学校では総合的な探究学習の科目が導入され、学校教育において積極的な学びと社会への広い視野が求められていました。しかし、実際の教育現場では、学生たちが社会に目を開かせ、探究的瞬間で統合的なスキルを学ぶための内容を考えることが難しい状況が続いています。徐々に、学校制度は更新され、生徒たちが職業関連の科目や体験を通じて学ぶ手助けが必要です。

一方で、カトリック教育の文脈では、日本における教育の分かれ道を、バチカンでの若者の優先課題の進展と比較することも興味深いです。2019年、フランシスコ教皇は「グローバル・コンパクト・オン・エデュケーション」を発表し、教育が平和、正義、相互の受け入れの態度を育むべきであるとの意向を表明しました。手引書では、「教育の村」(global village)という言葉を用い、社会との協力、多くの人々に対する開かれた姿勢、そして人間中心の教育の展開が必要であると強調しています(GCEガイドライン – 英語版、P4-5)。

日本のカトリック学校の実態とNPOとの連携の必要性
教育を継続しながらもカトリック学校のアイデンティティを維持するにはどのようなシステムが必要かを、こうした文脈の中で考える必要があります。
これまで宗教教育は教会や修道会によって導入され、教師は一般科目や課外活動のトピックについて教育を提供してきました。しかし、この中では宗教教育が教職員全体に浸透していない可能性があり、学校外の社会とのつながりを教師が広げる活動の範囲にも限界があるかもしれません。宗教教育を担当する神父やシスターたちがもはや存在せず、教師たちは学校外の出来事について知る時間や機会があまりありません。さらに、カトリック教師の数が少ないため、地元や世界のカトリック教会の状況について知る人が少ないのが現状です。

そのため、NPO法人せいぼのようなNPOは、GCEのアイデアを実施するために不可欠であり、カトリック学校が若者を社会に開かせるglobal villageとなるために、協働していきたいと考えています。

NPO法人せいぼのカトリック学校とのGCE実施活動
NPO法人せいぼは、2016年以来アフリカのマラウイで学校給食の支援を行っており、その一環としてマラウイのフェアトレードコーヒーも取り扱っています。

この組織の活動と連携することで、カトリック学校は社会に向けた教育の仲介者として、NPOが機能することができます。さらに、第三の組織であるNPOの参加は、教会内の実践司牧的な活動への結びつきを生み出し、社会的な福音宣教にも繋がっていきます。

また、企業との協働も、実現をしています。
NPO法人せいぼは英国の通信会社であるMobellからスタッフの給与や運営費などの支援を受けており、コーヒーの販売から得られる寄付金は完全にマラウイの学校給食支援に充てられています。このようなビジネスの仕組みをmカトリック学校との「チャリティパートナーシップ」を通じて学ぶことで、企業やNPOなどとの協力を通じて社会とのつながりの機会が生まれます。

これらの活動は、学生が社会やその経済システムについて知り、次第にコーヒーの農園の機能、そこにいる人が働いている場所、彼らの環境が持つ生態系についても知ることができる仕組みを具現化しています。
これらの洞察は、フランシスコ教皇がGCEに「Laudato Si」(特にその第六章「環境教育と霊性」)と繋がっています。

(サレジオ学院のカトリック研究会がボランティアアワードを受賞しました)

日本のカトリック高校からの実例
記事のボリュームのため、活動のすべての事例を紹介することはできませんが、日本でGCEのアイデアを実施するための一部の事例をこちらからご覧いただけます。
(参照:www.charity-coffee.jp/en/learning-and-exploring-with-malawi-coffee)

最後に、NPO法人せいぼとして、この機会を通じてGCEの影響を受けた活動を紹介する機会を頂けたことに感謝したいと思います!
この記事が全ての国の教育の発展に対して、有益であることを願っています。

2024年のビジョン
NPO法人せいぼは、サレジオ会のメディア会者であるドン・ボスコ社と協力し、GCEに関する研究を継続しいくつかのケーススタディを実装していく予定です。
また、GCEのガイドラインを翻訳中で、近く完成させる予定です。
完成版は2024年9月までに公開する予定です。
さらなる研究情報や協力に関するお問い合わせは、こちらからご連絡を頂けます。

※備考:
NPO聖母代表、山田真人はバチカンの「信徒、家庭、いのちの部署」において国際青年諮問機関でも活動しています。


(GCEの実際のニュースレター)