
軽井沢にあるUWC ISAK Japanにて、せいぼはScience Clubの皆さん向けに、STEAM教育と繋げつつ、マラウイで展開している学校給食とその進展、Mobalと運営しているIT学校などについてお話をしました。
学生たちは、a Coffee Day at ISAKを企画しており、その中で“Coffee Connection: Brewing Awareness for a Sustainable Future”というテーマの一環として、せいぼのマラウイ産コーヒーを使った活動もご紹介ました。
マラウイは約80%の人々が農業に従事しています。
2022年~2023年のサイクロンなどの影響やエルニーニョ現象などの地球温暖化の影響で、農業だけでは持続可能な収入を得て、子供たちを支えていくことができないことも事実です。
そんな中で、学校給食によって、未来の世代が選択肢が増えるように、教育を受けるきっかけを食事で作ることの重要性を伝えました。
また、マラウイ産のコーヒーの模型を取り出し、それの中にあるシルバースキン(コーヒー豆の真ん中の筋で通常は破棄するもの)の再利用の方法や、焙煎後の粉をどのように使って新しい商品を生み出すかなどをお話し、マインドセットとして物、人、そして命を循環させることの大事さを伝えました。
マラウイのコーヒーは、ウォッシュド製法で作られ、自然栽培ですっきりした風味が出る工夫がされていることもお話し、現地の農園がどのように科学的にも生産過程が踏まれているか、水洗いのステーションやビジネスセンターの仕組みも伝えました。
それに加えて、日本においてアタカ通商株式会社様がSDGsを意識して、マラウイのコーヒーを未来に繋げる給食支援型のコーヒーを生み出すために、私たちせいぼと提携していることもお話し、そのサプライチェーンに学生が入ることによって、独自のビジネスも展開できることもお話しました。
最後に、こうしたビジネスが今後、マラウイで現在作られている給食の粉ひき所の建設にも使われ、今後自給自足でせいぼが給食を現地の農園からトウモロコシを仕入れて生産していくことも伝えました。
この大きな目標のために、今後もファンドレイジングをしていくことができることに、生徒の皆さんもとても感銘を受けてくださいました。



記事の最後に、学生たちとSTEAM教育、せいぼとの繋がりについてまとめます。
S:Science(科学)
せいぼの中心活動である「学校給食支援」は、科学的視点と直結しています。
・栄養(Likuni Phala という大豆+トウモロコシの高栄養価粥)
・食品科学(Food Science)
・子どもの健康(Children’s Health)
・持続可能な農業(Sustainable Agriculture)
また、学生は以下のような探究が可能です:
・給食が子どもの健康・出席率に与える影響分析
・マラウイの気候・土壌・農業の調査
T:Technology(テクノロジー)
せいぼは、マラウイの教育ITインフラの拡充にも取り組んでいます。
・パートナーのBeehive / Krizevac Projects と連携
・St. John Paul II College & IT Institute での IT教育支援
・GIS やデジタルツール活用
・マラウイの行政サービスや経済発展のためのデジタル化支援
E:Engineering(工学)
せいぼの今後の重点プロジェクトとして、2026年に向けて以下が開発中:
・低コスト・燃料効率の高い改良型かまど(cookstoves)
・ソーラーパワーキッチン(solar-powered kitchens)
A:Art(アート)
せいぼの活動には、アート的表現による発信も重要な要素です。
・ロゴ・パッケージデザイン(例:カラフルなサイ/Rhino)
・マーケティングキャンペーン/ポスター制作
・ストーリーテリング
・教育資料・イラストづくり
学生への実践課題:
商品パッケージ(コーヒー・紅茶)のデザイン
Malawi紹介の教育コンテンツ制作 など
M:Mathematics(数学)
せいぼはマラウイでの給食プログラムに関するデータを継続的に収集・分析しています。
収集データの例:出席率や登録数、提供された給食の数
数学分野での探究:統計分析、パターン認識、データ収集・可視化、「学校給食が子どもの通学行動にどう影響するか」を数理的に評価



