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せいぼじゃぱんからのお知らせ
せいぼじゃぱんからのお知らせ
2018年1月 マラウイ出張報告
公開日:2018.04.03

2018年1月7日から2月3日まで、マラウイに滞在し、せいぼが支援をしている幼稚園、小学校の視察、現地のせいぼマラウイのスタッフ、せいぼのディレクターであるピーター、国際ドナーの英国の重役の方々とのミーティングを行いました。その中で、今後のせいぼの動き、特に現在行っているキャンペーンを含めた具体的な企画について決まったことがありますので、共有させて頂ければと思います。

南部の幼稚園について
南部のブランタイア周辺では、給食の安定供給はなされていますが、アクセスの困難な場所は、通常の現地の情報収集が難しく、子どもたちの成長記録、幼稚園の出席率の状態などが明確でないため、
給食の支援の結果、どのような成果に結びつくかを測っていくのが難しい共同体もあります。
しかし、そうした現地の問題はあるものの、多くの幼稚園は給食が届られることが希望に繋がり、
自力で新しい教室を建て始めるなどの学校全体の成長に繋がっているようでした。
例えば、写真のマカプア(Makapwa)幼稚園は、現在でもバオバブの木の下で学習をしており、
せいぼの事務所からは遠く、山の中にありますが、せいぼとのコミュニケーションを取ることにおいて努力をしていますし、新たな教室を立てる試みを行っています。
また、せいぼの行う給食提供の仕方、連絡手段の使い方についてのワークショップでも、
積極的に意見を述べ、共同体全体が成長していこうとする姿勢があるように思いました。
こうした場所に、今後も支援を拡大していくことで、
せいぼの給食が大きな社会的な意味を継続的に持つことに繋がります。

北部のCBCCについて
北部のムジンバ周辺は、南部と違い、幼稚園がない地域です。現在はCBCC(地域共同体が運営する子どもセンター)が早期幼児教育、保育を行っています。彼らの共同体では、貧しさから学校に子どもを送る余裕がなく、学校に通うことの重要性も、彼らは認識していません。その中で、せいぼは給食を支援する以前に、教育の重要性を伝える必要性があります。写真ではDavy(デーヴィ)というせいぼが給食支援をしている小学校のディレクターが紹介をしてくれた、同じ地域に位置する共同体の人々に、子どもたちを学校に通わせてほしいとのことを語るせいぼのスタッフの姿があります。せいぼは給食を提供できますが、その給食が子どもたちの教育、そしてその共同体全体の成長に
繋がっていかなくてはいけません。そのためにこうしたコミュニケーションが欠かせなくなるのです。

一方で、こうした共同体の中にも、一致して給食支援を受けていることを生かし、成長をしている場所もあります。同じく北部にあるザコラ(Zakora)CBCCは、地域の母親が先生となり、男性たちがインフラの整備を手伝い、食糧の援助を地元の農家の人々が行っているという場所です。地域が一丸となって、子どもたちの教育、その土地の発展に協力しています。こうした可能性が北部にはあり、せいぼの支援も新たな共同体に拡大していく必要があります。そのことで、マラウイ全体の成長にも繋がると考えています。

今後の支援の拡大について
以上のように、特に北部において、新たな支援を拡大し、少しずつ対応していく必要性が、せいぼにはあります。しかし、現段階では新たな支援先を見つける、新キャンペーンの企画を行うことを見送ることになっています。

現段階で挙げられるその理由についてお話しさせて頂きます。一つは、北部に対するアクセスの難しさです。私たちのパートナーであるせいぼマラウイは、南部のブランタイアを基盤として活動をしているため、北部への移動を頻繁に行うことができません。現在支援をしている南部の共同体に対して、さらにコミュニケーションの綿密さの向上、子どもたちの成長の見守りの強化をしていくことが、スタッフの負担、効率のよい支援の定着に繋がっていきます。
二つ目は、スタッフの数の少なさです。北部には現在一人のスタッフしか対応できる人物がいません。他に多くボランティアはおり、可能性には満ちています。しかし、定着はまだ困難でしょう。
そのため、今後情報を定期的に南部に提供する、給食の支援を安定させることも含め、
北部への展開は時期が早いと判断し、北部の新たな展開のために他にはどんな共同体があるか、
現在支援を行っている共同体の課題は何かをさらに視野に入れていくことで、
次のステップの準備とすることとなりました。

次のステップへ・・
最後には、せいぼじゃぱんのさらなる成長が期待されているということです。
私たちは2016年から活動を開始し、日本の皆様から多くのご支援を頂いていることで、
一日14,000人の子ども達に給食を提供することができています。こうした働きを通して、
日本にチャリティが少しずつ根付かせていくことが、私たちの狙いです。そのために、
私たちせいぼじゃぱんのスタッフは、今年度は新たなチャレンジを迎えています。