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せいぼじゃぱんからのお知らせ
せいぼじゃぱんからのお知らせ
マラウイの滞在記(2025年12月~2026年1月)
公開日:2026.01.13



NPO法人せいぼの代表の山田は、2025年12月25日~1月7日まで、マラウイに滞在しました。
首都のリロングウェとせいぼのパートナーのせいぼマリアマラウイが活動するブランタイヤを訪れました。

1. 訪問の背景と目的
2025年の大阪・関西万博では、マラウイが「マラウイ国家開発ビジョン2063(Malawi Vision 2063)」に沿った、ビジネス・農業・持続可能な開発の新たな拠点として注目を集めました。
せいぼは同パビリオンにおいて公式通訳として関わり、マラウイとの多様なネットワークを構築することができました。
これにより、せいぼは日本とマラウイをつなぐ架け橋として、より主導的な役割を担う立場となりました。
(当日の活躍は、こちらから)

こうした背景のもと、せいぼは、パートナーシップの強化、進行中プロジェクトの確認、そして2026年に向けた組織目標の設定を目的として、代表を通してマラウイ訪問を実施しました。
本訪問では、教育・学校給食・ソーシャルビジネスの統合を軸に、※Seibo Maria Malawiにおける組織体制の変化への対応、ならびにBeehiveおよびMother Theresa Children CenterのOutreach Teamとの連携拡大に焦点を当てました。

※Seibo Maria Malawiの現状
Seibo Maria Malawi の現状(組織関係と給食支援の位置づけ)

①Seibo Maria Malawi
Seibo Maria Malawiは、NPO法人せいぼ(通称:せいぼじゃぱん)のパートナー団体です。
マラウイ現地において、学校給食を提供する活動を担っています。
この給食支援は、後述する幼稚園の活動を広げるためのアウトリーチ(Outreach)プロジェクトとして実施されています。

②Beehive(マラウイの社会的企業)
Seibo Maria Malawiは、2025年よりBeehiveというマラウイの社会的企業の傘下に入りました。
Beehiveは、複数の社会的事業や教育・福祉関連プロジェクトを統合的に運営しています。

③Mother Theresa Children Centre(幼稚園)
Mother Theresa Children Centreは、**Beehiveの中にある幼稚園(Early Childhood Centre)**です。
主に幼児教育と栄養支援を行い、地域の子どもたちの成長を支えています。

④Seibo Maria Malawi の役割(Outreach Project)
Seibo Maria Malawiが行っている学校給食支援は、
Mother Theresa Children Centreのアウトリーチ・プロジェクトとして位置づけられています。
幼稚園に通う子どもたちだけでなく、周辺の小学校の子どもたちにも支援を広げる仕組みです。

⑤Krizevac Project(英国のチャリティ団体)
Beehiveを支援し、全体を統括しているのが、**英国のチャリティ団体「Krizevac Project」**です。
Krizevac Projectは、Beehiveおよびその関連プロジェクト全体の戦略的支援と調整を行っています。

全体像(まとめ)
Krizevac Project(英国)
→ Beehive(マラウイの社会的企業)
→ Mother Theresa Children Centre(幼稚園)
→ Outreach Project としての Seibo Maria Malawi の学校給食支援

同じグループに属するすべてのチャリティ事業は、
Krizevac Projectの公式ウェブサイトから確認することができます。

【Krizevac Project(イギリス)】
↓ 支援・全体統括
【Beehive(マラウイの社会的企業)】
↓ 運営・基盤づくり
【Mother Theresa Children Centre】
(幼稚園/保育・栄養支援)
↓ Outreach(地域への広がり)
【Seibo Maria Malawi】
(学校給食プロジェクト)

2. 主な活動内容と訪問機関の概要
訪問期間中、せいぼは以下の教育機関、修道会、ビジネスおよび開発関連機関と意見交換・視察を行いました。

-Lake Malawi Anglican University

-University of Blantyre Synod

-Kalibu Academy International School

-Mary Queen of Peace & Mother Teresa Children Centre

-St. James Parish / St. Louis de Montfort Parish

-Medical Missionary of Mary

-Seibo Maria Malawi スタッフ

-Beehive Social Enterprise および Beehive IT Team

-Malawi Investment and Trade Centre(MITC)

-Mawa Farm / Satemwa Tea Estate

-Beetech

-Caritas Malawi(CADECOM / Caritas Africa)

3. 組織的意義とせいぼの2026年目標
協議および現地視察を通じて、せいぼは、2026年に向けた以下の3つの組織的優先事項を再確認しました。

明確なビジネスおよび社会的ビジョンの共有
Seibo Japan、Seibo Maria Malawi、Beehive、ならびに協力機関間の方向性と価値観の統一

教育プログラムを通じたビジョンの定着
特にキリスト教系学校を中心に、日本の高校・大学でせいぼの教育関連のプロジェクトを現地スタッフにも紹介。
(せいぼのネットワークはこちら

学校給食現場におけるビジョンの実践
学校給食プログラムにおけるモニタリング、報告体制、コスト算出の改善による透明性と持続可能性の確保

4. 大学との教育連携
Lake Malawi Anglican UniversityおよびUniversity of Blantyre Synodとの協議では、以下の具体的な学術連携案が検討されました。

・日本とマラウイの学生をつなぐ合同授業
・MoodleおよびZoomを活用したオンライン交流
・ソーシャルビジネス・マーケティング分野のケーススタディ共同開発
・認証付きサービスラーニングおよびインターンシップ・プログラム

※Moodleを活用した教育アウトリーチ
せいぼは現在、「マラウイのためのソーシャルビジネスを学び、実践するオンラインコース」を立ち上げています。
本事業では、日本の佐賀大学と連携し、Moodleプラットフォームを構築。
日本人学生を受講生として、マラウイ人を教師・アドバイザーとして迎え、教育プロセス自体を社会的ビジネスとして成立させることを目指しています。

5. Seibo Maria Malawiとの協議概要
Seibo Maria Malawiとの会合では、組織運営および持続可能性を中心に協議を行いました。主な内容は以下の通りです。

・年間活動データ(1月〜12月)の集約と月次報告体制の改善
・9月〜8月の給食サイクルを見据えた財務計画および2026年運営費の準備
・余剰資金の活用方法の見直しによる給食安定供給とアウトリーチ拡大
・IT・デザイン・メディア制作分野におけるスキル移転を重視したボランティアおよび人材管理
・Seibo Japanの体制は、常勤スタッフ1名(山田)と学生パートタイムスタッフ8名で構成。
・2026年に向けた課題として、常勤・非常勤の役割分担を明確化し、生産性の高いチーム体制を構築する必要性

6. ソーシャルビジネス、IT、デジタル分野の展開
Beehive Social EnterpriseおよびBeetechとの協働を通じ、プログラムの持続可能性におけるIT基盤の重要性が確認されました。

・Starlinkの設置および報告体制改善のためのネットワーク強化
・学校給食トラッキングシステムの開発
・ウェブサイト構築およびデジタルコンテンツ制作
・Caritas Malawiを含むNGO支援を目的としたChilomoni地区ITセンター構想
・Starlinkは設置済みだが、バッテリーおよび充電器の追加対応が必要
・ウェブサイト開発では、Caritas Malawiとの協働を検討中。リロングウェ司教協議会もサイト再構築に高い関心を示している

7. Caritas Malawi(CADECOM)との連携
全国組織として活動するCaritas Malawi(CADECOM)との協議では、以下の連携可能性が確認されました。

・CADECOMの全国教区ネットワークと連携し、日本のカトリック学校における学校給食啓発を推進
・Seibo Millで生産される現地産トウモロコシ(Likuni Phala)をCaritas支援給食事業へ供給する可能性(Joe Owen氏へ引き継ぎ)
・BeehiveおよびBeetechによるIT・デジタルマーケティング支援(May Bibiko氏へ引き継ぎ)
・Seibo・Beehive・Caritasの取り組みを結ぶ教育用ケーススタディの開発と、カトリック教育系学会での発表(複数の司祭と意見交換)
・日本のNGOのCalorbathと連携した、学校給食調理場向け環境配慮型燃料(ブリケット)導入の検討

これらの構想は、教皇フランシスコの「グローバル・コンパクト・オン・エデュケーション」および、女性・子ども・生計向上・長期的発展を重視するCaritas Malawiの方針と一致しています。

8. 今後のアクション
・Seibo Maria MalawiのVictor氏およびMwai氏と連携し、年間活動データを最終集約し関係者と共有
・Yamathonなどの大型チャリティ企画を実施し、企業へのリターン設計をSeibo Maria Malawiチームと共同検討
・CBCC(幼児保育センター)間での情報共有を目的としたStarlink改善対応の継続
・せいぼマラウイマラウイのMwai氏と連携し、SNSおよび年次報告書を通じた継続的な情報発信